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2016年3月アーカイブ

蕾(2016年)

蕾

青空や 梢の先は 蕾かな

春本番が近付いてきた。

桜の木は蕾が赤くふくらんで、青空にはじけようとしている。

そして心まで青空に溶けだしてしまいそうだ。



杏(2016年)

杏

浅き春 冷たき風に 杏咲く

桜の前に杏がピンクの花をつけた。

桜より少し濃いピンク色の八重に重なったしっかりした花で、

桜のようにはかない姿ではない。

早春の冷たさにも負けない強い花が咲いた。



烏

東京の 春を見下ろす 烏かな

近所の神社の大銀杏は、まだ芽吹きの容子が見られない。

寒々しい裸木のてっぺんには黒い烏が何匹も止まり、

ゆきかう人々を見下ろしている。

ここには春はいつ訪れるのだろう。



黒椿

黒椿

春風に 泣きすがりつく 黒椿

黒椿の花が咲いた。

黒椿はなかなか珍しい花で、今まで見たことがなかった。

黒味がかった紅い花びらに黄色い花芯がすがりつくような風情に見えて、

なんだかかわいいよういな憐れなような気分にさせられる。

人の心に何かを訴えかけるように咲いている。



根こそぎ

根こそぎ

春なれど 根こそぎ抜かれる けやきかな

春は芽ぶきの季節。

にもかかわらず、この大けやきは宅地造成のためか、

根もとから引き抜かれてしまった。

人間の勝手というか、なんともかわいそうで、もったいない。



古畳

古畳

東風こち吹かば いにしえゆかし 古畳

江戸時代、参勤交代の九州の玄関口である杵築市を訪ねた。

昔ながらの武家屋敷が連なる松平家の城下町には、

とり残されたいにしえの匂いが残っていた。

春の風が吹きわたっていた座敷には、

この地方の特産の藺草いぐさで織られた畳が昔のおもかげを伝えていた。



カステラ

カステラ

春分や カステラ提げて 墓参り

また春が巡ってきた。

春分の日には福砂屋のカステラを買って墓参りに行こう。

父と母にカステラをお供えして一緒に食べることにしよう。

今年は桜の開花も早いらしい。



トゥワイライト アベニュー

芽吹き待つ 桜並木や トゥワイライト

春の宵は少し物悲しい。

日中は暖かくても風が吹けば冬のように寒い。

もうすぐ開花するだろう桜並木で有名な中野通りも黄昏の寂しさをたたえている。



滝の音

滝の音

深山の 風冷えびえと 滝の音

山奥に滝を見に行った。

まだ寒い季節のせいか、誰もいない。

風が吹いてくるとその冷たさに身体が凍えそうになった。

滝の音がごうごうと鳴って、風の冷ただがいっそうこたえる。



春の海

春の海

石畳 のぼれば見える 春の海

この港町には坂と石畳が多い。

丘の上には洋館が建ち並び、入り組んだ港を見下ろせる。

今日は三月にしてはまるで春の陽気で、

石畳をのぼっていくと、春の海がゆったり、しずかにたたずんでいた。



漬物

漬物

漬物も 妙なる味の 老舗かな

新宿の割烹中嶋は、魯山人が愛した日本料理の老舗である。

ランチは鰯づくしの定食を準備している。

鰯のフライ定食は新鮮な鰯がサクサクの衣に包まれて、

まさに老舗の味そのものであった。

しかしもっと驚いたのは漬物とご飯の味だった。

洗練された塩からくも甘くもない漬物とふっくらしたご飯は、

これぞ日本料理の真髄ともいうべきおいしさであった。



バーゲンセール

バーゲンセール

バーゲンの 春は来にけり 港町

横浜の元町商店街は2月末になると春のバーゲンセールが始まる。

この日を待っていた元町ファンの人々は喜々としてショッピングを楽しむ。

春はすぐそばまで来ている。



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