乾いた冷たい風寝転んで芝生
暑かったり寒かったりこのところの気候は少し変だ。それでも今日は
爽やかな風が吹き抜けて春らしい気持ちの良い一日になった。それこそ
「書を捨てて公園に行こう」的に芝生に寝転んでうたたねをしてしまった。
株式会社ハンモック会長による、写真俳句ブログです。
乾いた冷たい風寝転んで芝生
暑かったり寒かったりこのところの気候は少し変だ。それでも今日は
爽やかな風が吹き抜けて春らしい気持ちの良い一日になった。それこそ
「書を捨てて公園に行こう」的に芝生に寝転んでうたたねをしてしまった。
滴って滴って若葉そよぐ
青葉若葉の美しい季節になった。どこに行っても新鮮な春の風と
そよぐ若葉に遭遇する。そよぐ若葉から緑が滴りおちる。
朝靄を弾き飛ばして紅つつじ
朝もやの中、通勤途中の道の一角にハッとさせるかのような
紅いつつじが咲いていた。そのあたりだけはまるで朝もやが
ふきとんでしまったかのように明るく輝いていた。
我が庭に藤の木一本有らばこそ
友人の家の庭に藤の花がきれいに咲いた。今年は花が多いそうだ。
この紫色の花が風にそよぐといよいよ春だなあと感じる。
我が家にも藤の木が一本欲しいものだ。
庭の木も足柄山も霞けり
春本番。爽やかな風が吹き、遠く足柄山はボーっと霞み、庭の木さえも
うらうらと霞みがかって見える。
名残り花埋め尽くさん若葉かな
桜の開花した後若葉が勢いよく伸びてくる。その勢いは驚くほどで
いつの間にか木々は緑に変身する。桜の名残り花も若葉の勢いに
押されもうどこかに隠れてしまった。
春風やバスの窓から眠り姫
急に春めいてきた。久しぶりに都バスに乗って一番後ろの席に座った。
前の席では窓を開けて風を入れている。春風が心地よく抜けてゆく。
なんだか睡魔が襲ってきてうつらうつら。
茅葺の屋根の先まで若葉かな
植物の生命力はすごい。春になると一斉に花が咲き若葉が溢れかえる。
大隈庭園の藁ぶき小屋の軒の先まで若葉が顔を出していた。
タンポポ踏まれて一生懸命
タンポポが道路わきのわずかに土の残っているところで花を咲かせていた。
少ない土を使って可愛い黄色い花を精一杯咲かせている。残念なことに
心無い人が花を踏みつけていったようで、花が潰されそうになっていた。
それでもタンポポは健気に一生懸命生きぬこうとしていた。
傘持つ手かじかんでいる桜雨
今日は寒い。冷たい雨が降っている。桜の季節には必ずと
言っていいぐらい冷たい雨が降る。花冷えと言われているほど
日常の光景ではあるが非情なものだ。
春風やさしく花桃花盛り
花冷えの寒さにもかかわらず花桃が盛りを迎えている。しかし、
この花桃の豊かさはたゆとう春風が良く似合う。早くやさしい春風の季節が
こないものか。