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2012年12月アーカイブ

年の暮

年の暮

さまざまな 思いを重ね 年の暮

今年もいよいよ一年の幕が降りようとしている。

世の中の大きな動きは別として、個人的にも忘れられない年となった。

母の病気、そして母の死。

父親も母親もいなくなると、まるでみなし児になったような心細さを感じたものだ。

また、毎日のささいな出来事にも一喜一憂し、日々が過ぎ去っていった。

その一年がいよいよ終わろうとしている。

来年も平穏な日々が続きますように。

大震災のあとでは変わりない日常がこよなくいとしく思われる。



時計

時計

容赦なく 時刻む音 冬の夜

夜中に目が覚めた。

暗闇の中で「コチコチ、コチコチ」と時計の音が聞こえてきた。

その音を聞いていると、生れたときから死に向って

休みなく時が刻まれているのが実感として迫ってきた。

ないてもわめいても時は容赦なく刻まれ、一歩一歩死に近づいてゆく。

自我にとらわれている人間という存在にとって自分自身の消滅程、

戦慄すべきことはないのではないか。

しかし、もう一方で、生まれる前の自分がどこにいたのかを考えると、

たかだか100年に満たない存在の軽さに思い至り、

「いたしかたないのでは」と妙に納得したりもする。



七草

七草

名も知らぬ 庭の七草 冬飾る

庭に生えていた名前も知らない草々が花器に活けてあった。

少し色づいた葉や長く伸びた茎が野趣豊かで、心を和ませる。

野草は、花屋で買ってくる花と違って、華やかさはないが、

強い生命力と自然の息吹を感じさせる。

冬の七草は無心に水を吸っていた。



ゆず(2012年)

ゆず

ゆずの実や 垣根の外に こぼれそう

12月はゆずの季節だ。

八百屋にゆずの実がならび、気のきいた銭湯や温泉旅館ではゆず湯をふるまう。

ゆずの香りに包まれて風呂にはいると一年の疲れがとれるような気がする。

そんなゆずの実が垣根からこぼれそうに実っていた。

なんだか黙ってもぎたくなってしまう。



朽葉もみじ

もみじ

散りぎわの あかがせつない もみじかな

もみじが紅葉するとえも言われぬ程美しい。

柔らかな緑の葉が夏の暑さの中で力強く成長し

寒暖の差が激しくなりはじめると少しずつあかくなり、ついには真紅まっかにそまる。

そして、いよいよ散りはじめる頃、その色は最高潮に達し、

最後に残った葉は無残な程に紅い。

朽葉もみじ程、紅いもみじはない。



新宿中央公園

紅葉

こがらしや 中央公園 紅葉こうよう

新宿中央公園は新宿という繁華街からは想像もつかない程静かで、

樹木も多く、野鳥のさえずりが聞こえてくる。

樹々は大きく成長し、20m以上の大木もあちらこちらに散見される。

こがらしが吹く時期に公園の中に入ると、

その大きな樹々が紅葉し別世界をつくり出している。

黄色く色づいたいちょうのかげでもみじが鮮やかなあかをきわだたせ、

かたわらにはけやきの大木が静かに立っている。

新宿中央公園は今まさに紅葉している。



紅葉(2012年)

紅葉

東京の 紅葉こうようきれい 風が言う

東京は思ったより緑が多い。

大きな街道筋には必ず街路樹が植えてあり、

住宅のまわりにも大抵緑が植えられている。

また新宿や渋谷のそばにも公園や緑地があり、緑にことかかない。

その緑が一斉に紅葉する今の季節はたしかに東京は美しい。

けやきや桜の橙、いちょうの黄色、もみじの赤などめうつりする程きれいだ。

こがらしのような北風でさえ葉を落とすのをためらうほどだ。



結露

結露

冬陽さす ガラスに残る 露のあと

朝、近くの体育館に泳ぎに行った。

入口を入ると窓に幾筋もの水の跡と水滴が残っていた。

昨晩の寒さのせいで結露していたようだ。

水滴のせいで外が少し見えにくくなっていた。

季節の移ろいはほんとに早いものだ。



ひき蛙(2012年)

ひき蛙

刻々と ひからび消ゆる ひき蛙

ひき蛙が車にひかれて死んでいた。夜間に歩いているところをひかれたに違いない。

もう動かなくなったからだは、時間とともにひからび、

最后には分解して消えてしまうのだろう。

死んで動かなくなってしまうということは、生きて動いているということと

全く異なった次元に思えるが、実は連続した事象ともいえる。

分子や原子レベルで見れば、構造が変化するだけで

減りもしなければ増えもしないのだから。

般若心経に曰く「不生不滅 不垢不浄 不増不減」

しかし、考えたり感じたりする心というか意識はどこにいってしまうのだろう。



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