
葉桜の 緑濃き日や 五月晴れ
早いものでもう4月も終わろうとしている。
北国ではこれから満開という桜も
都心では葉桜が日に日に色が濃くなって
五月晴れの空に冴え冴えと映えている。
株式会社ハンモック会長による、写真俳句ブログです。
葉桜の 緑濃き日や 五月晴れ
早いものでもう4月も終わろうとしている。
北国ではこれから満開という桜も
都心では葉桜が日に日に色が濃くなって
五月晴れの空に冴え冴えと映えている。
コロナ禍や 弁当売りの ひたすらに
コロナ自粛の影響で、
街の飲食店は時短や休業を余儀なくされている。
その渦中でも持ち帰り弁当を売り出し、
少しでも売り上げの足しにしようと
頑張っている姿には逞しさを覚える。
行き場ない 怒り和らげ 緑萌ゆ
神社には「怒りの石像」が立っていた。
やるせない、持っていきようのない怒りを前面に表し、
まるで何かを破壊するような勢いを見せていた。
しかし、石像の後ろには巨大な銀杏木が柔らかな新緑をまとって、
その怒りを和らげるように揺らいでいた。
はこベらを はとが啄ばむ 春の道
近くの神社の参道を歩いていたら、
人に慣れた鳩だろうか、
ピョンピョン近づいてきて
しきりにはこべらを啄ばんでいた。
春がやってきたなあと少しうれしくなった。
風薫る日には真白きハナミズキ
風薫る晴れた春の日には
真っ白なハナミズキがよく似合う。
新緑のミドリと白いはなびらがそよ風に揺れて、
コロナ禍の憂鬱を和らげてくれるようだ。
初夏近し 梅干し粥の 朝ごはん
春も真っ盛り。
気温も上がり気持ちの良い季候になってきた。
昨晩少し飲みすぎたので、
今朝は軽い食事にしようと、お粥をを食べることにした。
大きな梅干しと塩昆布をのせて
さらさらとのどに流し込んだ。
西早稲田 伽藍見おろす 春の月
今夜はスーパームーンの見られる夜だということで、
会社の帰りに西早稲田付近を歩いていた。
成程、普段にましてひとまわり大きな月が
まんまるに輝いていた。
春の月が東京には意外に多い
お寺の伽藍を見下ろして輝いていた。
遠き山 霞かかるも 金算段
今日は春らしく、遠くの山に霞がかかって、
うららかな季節が訪れている。
しかし、現実の生活は春うららを楽しむどころではなく、
お金の工面や商売の成り行きを気にして
心ここにあらずといったところだ。
春の宵 ネオン流れる 神田川
気温が上がってきてずいぶん過ごしやすい季節になってきた。
神田川の桜は盛りをすぎたが、
ボーっとかすんだ川面に街の明かりが映って
ゆらゆら揺れながら流れていく。
値千金の春の宵というべきか。
鉢ひとつ 赤き花咲く おらが春
ベランダに赤いカーネーションの植木鉢がひとつ置いてある。
何年も前にもらった花を挿し芽して育てたら、
毎年赤い花をつけるようになった。
この花が咲くたびに、花をもらった頃が思い出され、
なつかしく、うれしい気持ちが湧いてくる。
日向夏 海渡る風 吹き抜ける
日向夏(宮崎のユズの突然変異で宮崎特産の柑橘類)がスーパーで売られていた。
オレンジのように皮ごとナイフを入れてその一片を口に含んだ。
少しすっぱくて、瑞々しい甘さが広がり、
まるで海渡る風が吹き抜けていった気分にさせられた。
散る花と 見紛うばかり 春の雪
桜が満開になった後雪が降った。
降り始めは淡雪だったが、段々ぼた雪になり、
途中では吹雪のように雪が舞いあがっていた。
桜並木を見ると散る桜と区別がつかない有様であった。