三重県 鈴鹿市役所様
interview 三重県 鈴鹿市役所様
Date 2008 . 04 . 28
鈴鹿市は三重県北勢地域に位置し、人口約20万人、面積184.67k㎡で、西は鈴鹿山脈、東は伊勢湾に接している。主要産業は自動車産業で、数多くの関連企業を誘致しており、市内にある鈴鹿サーキット国際レーシングコースは、F1日本グランプリ、鈴鹿8時間耐久ロードレース等の国際大会も数多く開催されるなど、日本のモータースポーツの聖地として全国的にも広く知られている。
平成18年には新庁舎が完成しそれまで市内に分散していた庁舎機能が本庁舎に集約。平成19年には市政施行65周年を迎え、国際的な観光都市として現在も発展を続けている。
原田 正治 様
情報化推進グループ主査
大場 智之 様
情報化推進グループ
鈴鹿市では、平成14年に、職員約1,500人に 1台ずつのPCを配布し、職員はこのPCからインターネット接続、メール利用などを含めた業務に使用。ほぼ全ての出先機関は光ケーブルで接続され、高速ネットワークを構築している。
これらの管理を含め、情報政策、庁内の情報化推進、地域情報化、情報セキュリティなどを市政情報課の情報化推進グループ4名で担当している。コンピューターによる大量のパッチ処理の委託を開始したのは昭和45年。その頃から自庁に電算処理部門を持たず、委託による処理形態を採用してきており、情報専門のエンジニアは在籍していない。
少人数での運用管理を行うため、鈴鹿市の情報課では、徹底した標準化を推進している。 その徹底した標準化の背景と、「AssetView GOLD」導入の経緯について情報化推進グループ 主査 原田様と、担当の大場様にお話を伺った。
「全庁的なPCの導入とネットワークの構築をする以前は、各所属部門で購入したPCが、業務ごとに個別ネットワーク上に存在し、別ネットワークや別システムとの資源共有ができませんでした。それだけでなく、セキュリティは低く、管理は煩雑で、コストはかかる。また、業務に特化した個別システムや個別PCは操作性が異なり、職員の習熟度がなかなか上がらないという課題も残りました。」
そこで、一人一台のPC配備と平行し、情報共有とスムーズな流通、資産の有効活用を目的として、基盤の徹底した標準化を目指すことになった。
(1)第1期:導入初期
最初のPCを導入したのは平成12年。スペースの観点からノートPCを希望する声もあったが、ノートPCは価格が高価であること、部品交換が困難であること、盗難のリスクが高いこと等から、例外なくデスクトップPC(同一OSを搭載)の採用に至ったという。また、ネットワーク構築に当たってはドメイン環境を採用し、ユーザーやグループの権限を管理者側で制御。具体的には利用者全員を、ソフトのインストール・機器の追加・システム環境の変更等に制限がつくユーザーとし、やむを得ず変更する必要がある場合には、情報課へ申請を行い、業務上必須であると認められる場合のみ変更するといった運用方法で管理を行っている。
(2)第2期:設置拡張期
PC設置・基盤の整備は、財政部局の協力もあり、1年目で本庁舎内に約500台を設置、2年目には出先機関を中心に約1,000台を設置することができた。そして、各業務システムの導入、設置に伴い、統合ポータルとシングルサインオン連携機能を構築し、同時に指紋認証システムを導入することで、セキュリティを強化。その他、リモートコントロールソフトと資産管理ソフトの導入を行ったことにより、運用管理の負担も軽減されたという。
(3)第3期:統合更新期
PC設置と基盤の整備が完了したことにより、必要なシステムの導入と、それまで各部署が個別に管理していた各種システム・機器の基盤への統合を開始。
平成17年度の新庁舎建設の際には、PCとフロアスイッチを直結することでネットワーク配線の標準化も行った。これによって、本庁舎ではフロア内の通信機器がなくなり、不要な機器の接続や、ネットワークのトラブルが大幅に減少。さらには、人事異動時・PC増設時等の配線作業の効率化も実現した。
「新庁舎にあわせて、プリンタの標準化も行いました。それまでは、各部署が個別でプリンターを購入し、情報課の職員が手動で個々にプリンタドライバの適用を行っていたため、プリンタ購入時やPCの故障による再設定時には、プリンタ設定が非常に大きな負担となっていました。」そこで、カラー複合機は出先機関を含めた一括導入で統一し、各部署で購入するプリンタの接続を原則禁止したという。これにより、PCの設定作業の負担軽減だけでなく、印刷単価の大幅な削減、利用枚数の把握による適切な資源管理が可能になった。
さらに平成18年には、約1,500台すべてのPCを統一した機種で一括更新する。OSやソフトウェアだけでなく機種も完全に統一したことで、それまで機種ごとにさまざまであった操作性や保守体制を統一した。鈴鹿市ではこうした標準化の徹底を行うことにより、PCの管理効率をより向上させてきている。
1,500台のPC一括更新のタイミングに合わせて、それまで利用していた資産管理などを行うツールの入れ替えの検討を始めた。継続的な運用にかかるコストの削減も視野に入れて、必要機能の検討を行ったという。「資産管理とリモートコントロールについては、従来から使用しており、運用管理上必須機能と考えておりました。これらの機能に加えて、最近の情報漏洩問題を重視し、セキュリティの強化策として、操作ログの取得、分析機能とメディアへのファイル書き出し禁止機能を必須条件としました。」と検討したポイントについて話す。
これらを条件として最終的に調達を決定したのが、AssetView GOLDである。導入した機能は資産管理機能、PC操作ログ管理機能、遠隔デスクトップ共有機能。必要な機能だけを導入することで、運用コストだけでなく、導入コストを抑えることができた。
現在、全てのPCおよびネットワークインフラを運用管理するためのヘルプデスク要員としては外部から2名を常駐させ、AssetView GOLD を使用したサポートを実施、十分に機能している。
PC操作ログが取得されていることは職員には知らせていないが、ログの解析・分析ができることはセキュリティ面だけではなく利用価値があると考えている。また、ファイルのメディアへの書き出し禁止については、前々から全職員に告知し、どうしても必要な場合は情報課にあるPCを利用して書き出すようにして、出力を管理。申請することで、よく考えた使い方をするよう職員の意識も変わってきた、と副次的な効果もあった。
AssetView GOLD は安価で、かつ、あまり手をかけずに目的を実現できるツールとして大いに評価している。今後の AssetView GOLDへの要望として、操作ログ解析の閾値を設定して警告リストを出すなどのナビゲーション機能の強化、よりソフトウェアを軽くする、ディスクの使用率を自動的に下げる、使い勝手をさらに強力にするなどの意見をあげ、今後の製品に期待している。
PR:鈴鹿市は、東に伊勢湾、西に鈴鹿山脈と恵まれた自然環境の中にあり、伝統ある歴史と文化に育まれ、生き生きとした生活ができるまちです。
昭和17年12月、軍都として2町12カ村が合併し、人口約5万2,000人から出発した本市は、自動車産業など数多くの企業を誘致し、伊勢湾岸地域有数の内陸工業都市として発展してきました。
また、農業においても、恵まれた豊かな大地で、茶や花木をはじめ、水稲などの生産が活発に行われ、農業と工業がともに成長した「緑の工都」として現在に至っています。さらに近年では、国際交流や市民文化の向上に力を入れるなど、あらゆる面からの発展を遂げてきました。
現在、市の総面積は194.67k㎡、人口約20万人で、産業、経済、文化、市民生活など調和のとれた発展を続け、国際的な観光都市としても知られています。
携帯電話からは03-5291-6121
最短1分で問い合わせ完了! お問い合わせはこちら