
シーアイ・ショッピング・サービス株式会社 様
interview シーアイ・ショッピング・サービス株式会社
Date 2025 . 12 . 10
シーアイ・ショッピング・サービス株式会社(以下、CiSS)は、伊藤忠商事が100%出資する事業会社として、1978年に設立されました。設立当初は、伊藤忠グループ社員およびそのご家族を対象に、衣料品や食品などの斡旋販売を行う福利厚生の一環としてスタートしました。その後、事業は大きく拡大し、現在では全国に累計約170万人の会員を有するまでに成長。伊藤忠グループのネットワークとブランド力を活かし、東京ビッグサイトやインテックス大阪をはじめ、札幌から福岡まで全国各地で「伊藤忠ファミリーフェア」を定期的に開催しています。 さらに近年では、Eコマース事業にも注力しており、リアルイベントで培った顧客接点をオンラインにも展開。リアルとデジタルを融合したサービス提供により、顧客満足度のさらなる向上を目指しています。
目的
課題
効果
野田 博之 様
執行役員
緒方 久美子 様
情報化・CS推進グループ マネージャー
茂木 徹 様
情報化推進グループ
CiSSでは2009年からオンプレミス版AssetViewを導入し、長年にわたりIT資産管理やセキュリティ強化に活用してきました。しかし、伊藤忠グループ全体で情報セキュリティの基準が年々厳格化する中、従来のオンプレミス環境では対応に限界があったといいます。
野田氏
弊社は170万人もの顧客データベースを保有し、会計システムや公式サイトもすべてオンプレミスで運用していました。しかし、セキュリティ水準が年々高まる中、障害対応や運用負担に課題を感じていました。実際、イベント業務中に顧客システムが電源故障でダウンし、来場者向けのオンラインシステムが停止したこともありました。バックアップサーバーに切り替えて対応したものの現場への影響は大きく、オンプレミスのリスクを痛感しました。こうした経験を機に、社内でオンプレミス脱却が大きな方針となり、AssetViewもクラウド版へ移行することにしました。
こうした背景から、同社はクラウド環境への移行を本格的に検討。運用負担の軽減、障害対応リスクの排除、そして将来的なセキュリティ強化と安定稼働を見据えた体制構築を目指すこととなりました。
CiSSでは2009年の導入以来、AssetViewを15年以上にわたり安定的に運用してきました。操作性や機能面への満足度が高く、現場への定着率も良好だったといいます。
野田氏
長年使い続けてきたことで、社内に自然と定着しており、AssetViewへの信頼がありました。オンプレミス版とクラウド版で同等の機能を扱えるうえ、拡張性も高いことから、クラウド移行後も安心して使い続けられるという確信がありました。他社製品を比較検討するまでもなく、AssetView CLOUDへの移行を決めました。
特に評価されたのが、オンプレミス版とクラウド版でUIが同一である点でした。
緒方氏
クラウド版でも画面構成や操作手順が変わらず、現場での混乱もなくスムーズに移行できました。移行後の学習コストがかからない点も非常に助かりました。
さらに、Windowsの更新管理に使用していたWSUS(Windows Server Update Services)が2025年10月で開発終了を迎え、代替手段の検討が急務だったことも、AssetView CLOUD選定の後押しとなりました。
CiSSでは、AssetView CLOUDへの移行により、オンプレミス環境で課題となっていたサーバー故障リスクやメンテナンス負担を解消しました。クラウド化によって、システムの安定稼働と運用効率の両立を実現しています。
茂木氏
クラウド移行によって物理サーバーの管理が不要になり、故障リスクを排除できたのは大きなメリットです。定期的なアップデートも自動で行われるため、常に最新バージョンで安全な運用が可能になりました。さらに、これまでサーバー管理に費やしていた時間やリソースが削減され、担当者は他の業務に注力できるようになりました。
運用トラブル対応の手間も減り、安心してシステムを利用できる環境が整備されたことで、社内全体の生産性向上にもつながっています。
170万人の顧客情報を扱う同社にとって、情報漏洩対策は最重要課題のひとつです。その中で、AssetView CLOUDはセキュリティ強化に大きく貢献しています。
茂木氏
デバイス制御機能(AssetView G)でUSBメモリの使用制限や、スマートフォンの充電目的での接続を検出・制御しています。操作も簡単で、管理側の負担軽減につながっていますし、意図しないリスクの早期発見にも役立っています。
野田氏
弊社ではプライバシーマーク取得企業として、個人情報保護の取り組みを徹底しています。そのため、デバイス制御を含め厳格なルールに準拠した運用が必須です。AssetView CLOUDは、情報漏洩リスクを限りなく低く抑えると同時に、管理者の負担を軽減しながら社内外のセキュリティ要求に応えられる体制を構築できたと考えています。
オンプレミス版AssetViewから引き続き、AssetView CLOUDでも幅広く業務効率化を実現されています。
茂木氏
PC更新管理機能(AssetView P)を活用することで、WSUS不要でWindowsアップデートが可能になりました。スケジュールや配信条件を柔軟に設定できるため、業務を妨げることなくユーザーの都合に合わせた更新ができ、運用の自由度が大きく向上しました。
緒方氏
リモートコンソール機能(AssetView RC)により、クライアントPCの画面を遠隔で確認・操作できるようになりました。従来は電話や現地対応が必要だったヘルプデスク業務も、迅速に対応できるようになり、社員にとってもわかりやすいサポートが実現しています。
茂木氏
PC操作ログ管理機能(AssetView M)ではファイル操作履歴を追跡できるため、誤って削除・移動した際の証跡確認が容易になりました。また、PCのログオン・ログオフ時間を取得し、勤怠データと照合することで、在宅勤務を含めた労働実態の把握やサービス残業の調査にも活用しています。これにより、より透明性の高い労務管理が可能になりました。


CiSSはAssetView CLOUDを軸に、年々厳格化するセキュリティ基準への対応を継続し、さらなる管理体制の強化を進めていきます。
野田氏
伊藤忠グループ全体でセキュリティレベルが毎年引き上げられており、本社からも高い要件が求められます。AssetView CLOUDを基盤に堅牢な管理体制を構築すると同時に、新システム導入やメール攻撃・マルウェア対策の強化、人的リスク削減のため社員教育にも注力していく方針です。単なる形式ではなく、本質的な意識改革を目指し、これからも取り組みを続けていきます。
クラウド移行で整備した基盤を活かし、セキュリティ強化と業務効率化を両立させながら、CiSSは今後も顧客からの安心と信頼を支える企業であり続けることを目指しています。
設立:1978年4月
資本金:3,000万円
本社住所:東京都港区赤坂1丁目12番32号 アーク森ビル4階
事業内容:衣料品、食料品、雑貨等各種商品の販売斡旋並びに伊藤忠グループ関連商品の紹介 伊藤忠ファミリーフェアはじめ各種催事の企画運営