株式会社ツムラ様
interview 株式会社ツムラ様
Date 2011 . 09 . 28
ツムラは、伝統のある漢方医学を科学的に分析して、西洋医学と融合させることで、健康と医療に貢献することを目標に掲げる漢方薬のリーディングカンパニーである。いち早く仮想化に取り組むなど先進的なIT活用を積極的に行っている企業でもある。また、日本だけでなく中国にも工場を持っており、日本と中国の各拠点で使用されているクライアントPCの管理に、現在ハンモックのIT資産管理ソフトウェアAssetView PLATINUM を利用している。製品導入の経緯やその効果について、情報技術部 部長の佐藤秀男様と同情報管理グループ グループ長の山口卓雄様にお話を伺った。
佐藤 秀男 様
情報技術部 部長
山口 卓雄 様
情報技術部 情報管理グループ グループ長
そもそも資産管理ツールを導入した理由は何ですか。
佐藤氏
ある程度以上の規模の会社では社員のPC利用についてのリテラシーが異なります。インストールするソフトの種類によっては、情報漏洩につながる危険性もあります。内部統制のガイドラインにもPCの操作履歴が要求されていることもあり、全社的に統一的な指針をつくり、それに合った行動をとることができるよう各PCの管理をすることにしました。
また、製薬メーカーという性質上、病院やドクターの情報に加えて約1万件の症例情報もPCに入っています。万が一情報漏洩が発生した場合は、その内容によっては厚生労働省へ事故報告書を提出する必要が生じます。そのときは、漏洩情報の内容や漏洩経路、原因など詳細に報告しなければなりません。
たとえ事故報告書の提出を要しない事案であっても、情報の内容やその後の状況などを追跡する必要があります。そのためにはPCに入っている情報や利用者の管理を行い、追跡が可能な状態にしておく必要がありました。
AssetView を選んだ理由は何ですか。
佐藤氏
資産管理ツールの導入にあたっては、小回りの利く会社の製品であることが重要でした。
多数のPCで利用する場合、当初予想できない課題やトラブルが発生することが多々あります。その場合、これまでの経験から大規模な会社ではどうしても対応までに時間がかかってしまうことを懸念していました。そこで、小規模ながらもさまざまな製品を出している経験があり、小回りが利き、迅速な対応が可能なハンモックの製品を選択しました。
製品の更新時に、他社製品の導入は検討しなかったのでしょうか。
佐藤氏
2004年当時、PLATINUM の前身製品の「AssetView HYPER」を導入しました。その後、GOLD を経て、PLATINUMとバージョンアップされる度に新製品を導入してきましたが、製品更新時に他社製品を検討したことはありません。
PLATINUM への移行に関しては、近年利用シーンが広がっているUSBメモリによるウイルス感染が増加していたため、防止策としてデバイス制御機能を搭載していたPLATINUM の導入の必要性を感じ、検討に入りました。
中国語対応のβ版の提供など、ハンモックには親身になってツムラが AssetView を使いやすいように環境を整えてきてくれる柔軟な対応がありますので、ハンモックの製品を使い続けています。
中国語対応が必要になった理由は何でしょうか。
佐藤氏
中国拠点での社員数の増加とともにPCの台数も増え、中国においても日本と同等の管理を行う必要性が高まってきたためです。
PLATINUM は、導入検討時は中国語表示に正式対応していなかったのですが、ハンモックからは、当時開発中だった中国語(簡体)対応のβ版を提供していただきました。そのβ版を中国拠点で展開することで、現地ユーザーにメッセージを中国語(簡体)で表示させることができ、現在ではセキュアなUSBデバイスしか使用を認めない運用を日本国内でも中国でも実現できています。
※現在は、中国語(簡体)に正式対応しています。
ハンモックの柔軟な対応の具体例を教えてもらえますか。
佐藤氏
ツムラではソフトのライセンス管理のため、AssetViewとアドオンツールを使ってインストールされたソフトの差分を毎月出し、問題がないかどうかをチェックしています。差分を出す機能はオプションをハンモックでカスタマイズして対応していただきました。
また、AssetView の導入後、頻繁に自動更新されるソフトのログなどの影響で、ログの検索結果の表示に非常に時間がかかることが判明しました。ハンモックは、条件設定項目を増やすなど、検索結果の絞り込み精度を高めてくれました。
通常の開発会社であれば、問題を営業担当者に伝えても対応まで時間がかかることが多いのですが、ハンモックでは課題を発見したら営業担当者のみならず、サポート担当者、開発担当者が一体となって親身に対応してくれ、課題もすぐに解決できました。
AssetView を導入して、効果はいかがですか。
山口氏
AssetView を導入して以来、ログ収集、インベントリ取得をしていることを社員にもアナウンスしています。そのため社員の理解も進み、情報漏洩につながるようなソフトに限らず、業務と直接関係のないソフトを入れたりする社員はゼロです。
USBセキュリティ製品との連携もとれるようになったので、ウイルス感染もゼロになりました。中国では、中国特有のウイルスに悩まされていたのですが、それがなくなったのは大きな成果です。
今後の取り組みについて教えて下さい。
山口氏
中国に AssetView の導入が終わってからまだ時間がたっていませんが、できるだけ早く日本と同じレベルのリテラシーが持てるよう社員教育に取り組んでいくつもりです。 また、節電を含めた環境問題に AssetView をうまく使って対応していきたいと考えています。
事業内容:医薬品(漢方製剤、生薬製剤他)の製造販売
PR:明治26年に創業。「自然と健康を科学する」という経営に理念の下、「漢方医学と西洋医学の融合により世界で類のない最高の医療提供に貢献する」ことを目標に継続的な成長を目指す。漢方・生薬を通じ、「社会や人々のお役に立てる企業」「人に優しい企業」であることを基本基調とし、自然の恵みである生薬栽培を起点とした循環型事業サイクルの確立を目指す企業として、今後も自然環境や地域社会との共生に経営の重点を置き、障がい者の方々をさらに積極的に雇用するなど、働きやすい職場環境を提供していく。