Interview凸版印刷株式会社
凸版印刷は1900年創業、百年以上の歴史を持つ、印刷業界の最大手です。しかし既存のビジネスだけに頼らず、紙離れの時代を見据えて、早くから新しいビジネスへと舵を切ってきました。お客様から発注されたモノを作って納めてきた「モノ売り」から、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やイベントの企画・運営など「コト売り」へと転換。特にITの活用によって流通に関する膨大な情報を統合・管理・活用し、流通の課題を解決していく「デジタルトランスフォーメーション」の分野に力を注いでいます。
導入の理由
導入の効果
Interviewed
江口 嘉伸 様
向井 宏太 様
「名刺管理ツールの選定の道のりは長かったです。5~6年前に私の前任者が選定を開始し、今回、ようやく導入にこぎつけました」向井氏はそう言います。
大企業のシステム選定は容易ではありません。厳しい要件ということもありますが、会社としての方向性、ミッションなども関わってきます。社内システムの導入・構築・運用を行っているICTセンター業務開発部単独では動けません。名刺管理システムに関しては、経営企画部と協力して進めてきました。
「そもそも名刺管理ツールを導入する目的は3つありました。1つは営業の名刺管理の負荷を減らすこと。名刺をファイル等で管理するのは、物理的に場所を取りますし、毎回、探すために時間もとられます。いちいちExcelに手入力して管理をするのも手間がかかります。2つ目は戦略的にデータを使っていきたいということ。名刺データを個人の持ち物から共有の資産にして、新規開拓やクロスセルなどビジネス拡大に有効活用していきたいと考えました。3つ目はディフェンス的な目的になりますが、シャドーITの駆逐です」
向井氏が挙げた目的の中でも、特に3つ目は大企業が重視するセキュリティの観点から重要です。シャドーITとは、会社が把握せずに、一部の社員や部署が業務に利用しているデバイスやクラウドサービス等のことです。とりわけ名刺は重要な個人情報であり、漏洩は、会社に大きなダメージを与えます。しかし個人が手軽に使える無料の名刺管理アプリ等も多く、会社として名刺管理システムを入れていなければ、個人がそれぞれ勝手に利用しがちです。それは放置しておけないリスクです。
「実は一時期、安価な名刺管理ツールを試してみたのですが、やはり機能的に不足している部分が多く、名刺管理システムを再検討することとなりました」
向井氏によれば、スマホからの名刺データの検索や閲覧等はアプリではなくブラウザベースで、操作性に課題があったといいます。メインユーザーである営業にとって不便で、導入障壁になると思われました。またシングルサインオンが使えないことも、大手企業ならではのシステムに関する方針とも合いませんでした。
また、コストと個人情報保護の観点から人力の名刺データ化は利用せず、名刺の読み取りをOCRで行い、データの修正は営業が個々で行う運用を試しました。しかし、忙しい営業現場では運用が定着せず逆に負担が増えるという課題も出てきました。
「選定の決め手のひとつとなったのはコストと機能のバランスですね。選定にあたり、他の名刺管理ツールと比較しました。当時の試算では、他の名刺管理ツールのコストはホットプロファイルの2.5~3倍でした」
江口氏は選択の理由をそう語ります。コストがかかっても、それに見合うだけの機能やメリットがあれば問題ありません。しかし、他の名刺管理ツールにはそれだけのコストを払う意味を感じられるようなメリットはありませんでした。一方のホットプロファイルはコスト面での魅力はもちろん、機能面でも優れており導入しない理由はありませんでした。
「さらに、ハンモック社に対するセキュリティ面での信頼感もありました。古くからパソコンのセキュリティ対策や情報漏洩対策を強化するIT資産管理ツールのメーカーでもあるので、企業としての信頼性があります。実際に弊社のセキュリティ基準にも合致する対策をされており、問題なく導入を進めることができました」
向井氏は、大企業の情報セキュリティを担う立場として安心して選べたと言います。
「個人情報保護と、障がい者の雇用創出の観点から、名刺の情報は外部に出さず、自社オペレーターによる名刺データ入力を行えることに魅力を感じました。そのような仕組みを提供する名刺管理ツールは、ホットプロファイルだけでした。やはりオンリーワンは強いです」
向井氏は選択の決定打として、自社オペレーターによる名刺入力を可能にする仕組みをあげました。大企業では、扱う名刺の数も非常に多く、責任も大きいことから、個人情報保護には重きを置いています。そのため、できるだけ名刺の情報は外に出したくないという思いがありました。加えて、年々、障がい者の法定雇用率は引き上げられていて、トッパングループも多くの障がい者を雇用しています。その活躍の場を拡大していくことは、グループ全体で重視されています。
「アンケートをとると、ホットプロファイルで便利になったという声が上がってきています。問題も出てきておらず、スムーズに使ってもらえています。特に以前の安価な名刺管理ツールを使った社員からは、スマホアプリ等の使いやすさが好評です」
江口氏は導入後の社内の評価をこう話します。
特に外出の多い営業現場ではスマホアプリの活用がかかせません。スマホのアドレス帳に登録しなくても、ホットプロファイルに登録している名刺の電話番号から着信があった際に、発信者の会社名や氏名が表示される機能があり、便利さを実感されているそうです。
会社の資産としてデータを蓄積し活用するためには、一人ひとりがツールを利用しなくては進みません。利用者自身が利便性を感じられることが重要です。またそれが、シャドーITの抑制にもつながります。
「グループ会社の中にセキュリティ要件を満たした部屋を用意して、障がいを持つ社員が名刺入力・修正業務を行っています。営業は通常のホットプロファイルと同様に名刺のデータを送るだけで、手間なく名刺管理ができます」
向井氏は自社オペレーターの仕組みについて、こう説明しました。入力を行う部屋自体、セキュリティ要件を満たしたものを用意するなど、意識の高さがうかがえます。
現在は実際の入力と並行して、入力ルール作成も行っています。入力はホットプロファイルが公開しているルールをベースにしていますが、既存ルールにあてはまらないものもあります。入力において迷った事例を出しては、例外をなくすべく、入力のルールをさらにブラッシュアップしています。専門の入力スタッフではなかったものの、専用ベリファイツール(名刺データ入力・修正ツール)の利用もあり、入力精度は担保できているそうです。営業の名刺管理の手間を削減し、利便性を確保しながらも、多様な人材が活躍できる環境を整備できたことはホットプロファイルだからこその効果だと感じています。
「導入時に、まずは一人ひとりの名刺管理の手間を削減し、次のステップとして戦略的な活用を見込んでいました」
向井氏によれば、現在ホットプロファイルを全事業部に導入し、各部署へ段階的に展開を進めているそうです。ホットプロファイルの利用を広めて、全社での情報共有を定着していこうとしています。
加えてメール配信の活用など、さらにデータを戦略的に活用することで、ビジネス拡大に期待を寄せています。
Information
凸版印刷株式会社
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