Interview株式会社バンザイ
Date 2026 . 04. 15
株式会社バンザイ(以下、バンザイ)は、1920年(大正9年)に自動車部品および自動車用機械工具の輸入からスタートした、100年以上の歴史を誇る自動車整備用機械工具の専門商社です。車検機器、リフト、洗車機などの主要製品において国内トップクラスのシェアを維持し、日本のモビリティ社会の基盤を長年支え続けています。 全国を網羅する拠点ネットワークと、「トータル・サービス」を掲げる独自の事業体制が強みです。整備工場のコンサルティングから施工、アフターメンテナンスまでを一貫して提供しており、次世代車両への対応やDXといった業界の変化に対しても、培ってきた専門知識と確かな技術力で応え続けています。
目的
課題
効果
Interviewed
大川 健治 様
湯原 正樹 様
1920年の創業以来、バンザイは自動車整備機器の専門商社として全国に拠点を展開し、顧客との信頼関係を築いてきました。しかし、その接点情報の多くは紙の名刺や社員個人の管理に依存しており、組織全体で共有・活用できているとは言い難い状況でした。
「名刺を社員間で共有する仕組みがなかったため、どうしても顧客情報が属人化していたと思います。また、取引先側でも電子名刺交換が進み、名刺情報をデータとして扱う必要性が高まっていました。場所を問わず確認できる点も含め、以前より定期的に名刺管理システム導入の要望は出ていました」(湯原氏)
全国に拠点を展開し、多くの顧客と接点を持つ同社にとって、「誰がどのお客様とつながっているのか」を把握できない状態は、組織として課題でした。顧客接点情報を個人単位で管理するのではなく、会社全体で把握・活用できる仕組みへの転換が求められていました。
名刺管理システムの導入を本格的に検討し始めた背景には、業務効率の改善や属人化の解消に加え、顧客情報を組織として適切に管理するという経営課題がありました。
「以前から、一部の社員が個人で無料の名刺管理アプリを利用している状況がありました。個人管理のアプリだと、退職時に名刺データを持ち出せてしまう可能性があります。情報管理の観点から見ても、見過ごせないリスクでした」(湯原氏)
「セキュリティ強化は、社内でも重要なテーマでした。これまで個人に任せていた名刺情報をシステムに集約し、会社として適切に管理できる状態にする必要があると考えていました」(大川氏)
こうした課題意識のもと、同社は名刺情報を個人任せにしない形で共有・管理できる仕組みを整えるため、名刺管理システムの導入検討へ踏み出しました。
名刺管理システムの選定にあたり、ホットプロファイルの導入を後押ししたのは、実務を担う現場の評価でした。 「検討段階では、ホットプロファイルを含む複数製品を対象に、導入希望者を中心とした約20名でトライアルを行いました。実際に名刺を取り込み、OCRの認識精度と修正の手間を比較しています。安価なサービスほど誤認識が多く、精度面の差は明確でした。検証した社員からは『ホットプロファイルが一番使いやすい』という声が多く、読み取り精度の高さから、修正の手戻りが少ない点が現場負担の軽減につながると評価され、最終的な採用の後押しとなりました」(湯原氏)
ホットプロファイルを導入した同社では現在、役員・部門長を含め、全国の営業担当者やサービス技術職など約350名が利用しています。 「名刺の整理にかけていた時間は、スマートフォンで撮影するだけで高精度にデータ化され、大幅に削減されました。読み取り精度が高く手戻りが少ないので、現場負担の軽減を実感しています。さらに、名刺情報をデータ化したことで、初回メール時もメールアドレスを手打ちすることなくコピーで対応できるので、時短と入力ミスの防止にもつながっています」(湯原氏)
名刺情報や顧客との接点を、社内で一元的に把握できる体制も整いました。 「社内で名刺情報を共有できるようになったことで、直近で名刺交換した社員の登録から、取引先の最新の部署や役職をすぐに確認できるようになりました。また、自分が名刺を持っていない取引先でも、社内の接点情報を参照できるため、人脈を活かした活動につながっていると感じています」(湯原氏) 「初めてコンタクトを取る企業について、財務情報をはじめとしたホットプロファイルの企業データベースから付与される情報を事前に確認する場面もあります」(大川氏)
さらに、業務効率化とあわせて、情報管理体制の強化も実現しています。 「ホットプロファイルのアプリには、会社貸与のスマートフォンのみアクセスを許可し、個人端末にはインストールできないように設定しているので、退職時には携帯を返却すれば名刺データも持ち出せません。日々の運用の中で、自然とリスクを抑えられるようになりました」(湯原氏)
ホットプロファイルでは、システム管理者が許可したスマートフォン端末以外からのアプリ利用を制御することができます。端末単位でアクセスを管理できるため、個人端末からの利用や、退職時の情報持ち出しといったリスクを、運用負荷をかけずに抑えられます。 「顧客情報の共有や名刺管理、情報セキュリティの重要性は社内で徐々に高まっています。自動車業界における情報セキュリティ認証基準『TISAX』(※)の取得を見据える中でも、ホットプロファイルの導入は、情報管理の基盤づくりという意味で重要な位置づけだと考えています」(大川氏)
※ TISAX(Trusted Information Security Assessment Exchange) ドイツ自動車工業会(VDA)と欧州ネットワーク自動車産業連合(ENX)によって共同で開発・運営されている、自動車業界における情報セキュリティ認証制度のこと
ホットプロファイルの全社導入により、顧客情報を安全かつ一元的に管理する基盤を整えた同社。次のステップとして見据えているのは、データ活用の高度化です。 「将来的にはホットプロファイルで管理している顧客情報をSFAへ自動連携させ、営業活動での活用を見据えながら、情報の精度や実用性をさらに高めていきます」(湯原氏)
こうした将来像を見据えつつ、同社が重視しているのは"無理なく続く運用"です。 「当社はDXにおいて、現場で無理なく使える仕組みを一つずつ取り入れていくことが大事だと考えています。システムは入れること自体が目的ではなく、日々の業務が楽になるかどうかです。名刺管理で得られた手応えを土台に、運用をシンプルに整えながら定着を図り、今後も必要なところから段階的にDXを進めていきたいと考えています」(湯原氏)
長年にわたり自動車整備業界を支えてきたバンザイ。同社にとってデジタル化は目的ではなく、これまで築いてきた顧客との信頼関係を、次の世代へと引き継いでいくための手段といえます。
創業: 1920年(大正9年)6月1日
所在地 : 〒105-8580 東京都港区芝2-31-19
資本金: 5億5,900万円
事業内容 : 自動車整備用機器の開発・製造から販売・メンテナンス
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