【BtoBマーケティングとは】戦略策定プロセスや手法などを解説
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・BtoBマーケティングの概要を知りたい
・BtoCマーケティングとの違いを知りたい
・BtoBマーケティングにおける戦略策定プロセスを知りたい
この記事は冒頭のような思いを持っている方に向けて、BtoBマーケティングの概要や戦略策定プロセスなどをまとめてご紹介しています。
BtoBマーケティングの基本を押さえたい方は、是非ご一読ください。
BtoBマーケティングとは
初めにBtoBマーケティングの概要について、確認していきましょう。BtoBマーケティングとは
BtoBマーケティングとは、Business to Businessにおけるマーケティングを指します。つまり対企業向けの事業を展開している企業が実施すべきマーケティングと言えるでしょう。
例えばITシステムを構築するベンダーや設備機器の製造販売業者などは、BtoB領域に属しているため、これらの企業が行うマーケティングはBtoBマーケティングとなるのです。
BtoB領域においては従来、飛び込み営業やテレアポなどの営業活動によってアプローチをかけていくことが多かったと言えます。
しかし現代では様々な類似製品・サービスに溢れているため、営業活動のみでのアプローチでは見込み顧客の獲得が難しくなってきました。
そうした背景の中でBtoB領域においてもマーケティング手法を駆使し、見込み顧客の獲得を目指す動きが近年活発化しているわけなのです。
BtoCマーケティングとの違い
BtoB領域ではなく、対消費者向けのマーケティングを指すBtoCマーケティングというものもありますが、BtoB領域とBtoC領域におけるマーケティングには以下のような違いがあります。
・違い①:購買単価
一つ目の違いは購買単価です。
BtoC領域では数千円、高くても数十万円の購買単価(自動車や高級腕時計などは例外)での取引が中心となりますが、BtoB領域では数十万円~数千万円等の規模の取引を行うことになります。
・違い②:意思決定プロセス
意思決定プロセスにも違いがあります。
BtoC領域は購買の意思決定を行うのは、消費することになる本人です。
対してBtoB領域においては、製品やサービスを使う人(現場社員)と、その購買を決定する人(管理職や役員)が異なることが大半と言えるでしょう。
・違い③:検討期間
また検討期間においても違いがあると言えます。
BtoC領域では、製品・サービスを購買するにあたっての検討期間は短くなる傾向がありますが、BtoB領域の購買検討期間は数週間から数か月に至るケースもあるのです。
BtoBマーケティング戦略の策定プロセス
BtoBマーケティングについて概要を確認したところで、ここからはBtoBマーケティングにおける戦略策定プロセスを確認していきましょう。プロセス①:現状分析
BtoBマーケティングにおけるマーケティング戦略策定は、現状分析から実施していくことになります。現状分析の目的は、今後マーケティングを展開していく方向性の当たりをつけることです。
現状分析では主に自社、競合他社、顧客の3つを分析していくことになります。
いわゆる3C分析ですね。
自社分析においては、SWOT分析などの手法を用いながら、自社の強みや弱み、現在の市場におけるポジションなどを把握していくことになります。
その上で
・競合他社の動向や製品・サービスの強み、特徴
・現在の市場におけるニーズ
・そのニーズの内、自社や競合が応えられていないニーズはあるか
といった点も併せて確認していきましょう。
プロセス②:STP
現状分析によって、マーケティングの方向性が定まれば、それをより詳細化していく必要があります。その際STPと呼ばれる3つの概念を整理していく形になります。
【S:セグメンテーション】
まず自社がリーチできる顧客層を、様々な属性に基づいていくつかのセグメントに分けていきます。
例えば以下のようになります。
①証券会社/従業員○○名以上/東京都/売上○○億円/
②投資銀行/従業員○○名以上/神奈川県/売上○〇兆円
③IT企業/従業員○○名以上/東京都/売上○○億円
実際は企業に関する属性だけでなく、顧客担当者の属性なども加味してセグメントを分けていくことになる点は覚えておいてください。
【T:ターゲティング】
セグメンテーションで細分化したセグメントの内、どのセグメントをターゲットとするかを見ていきます。
例えば先に挙げた3つのセグメントの中から、②のセグメントに対してアプローチしていく、といったことを決めていくことになるのです。
【P:ポジショニング】
最後は同じセグメントをターゲットとしている競合他社を含めて、どんな価値を提供すれば、その市場で勝てるのかを検討していきます。
例えば競合が「価格」や「製品品質」などを中心に価値訴求してポジションを築いている場合、「価値」や「製品品質」を訴求しても、厳しい競争となってしまいます。
そこで「納品スピード」や「アフターサポートの充実」などを中心に価値訴求することで、そのターゲットセグメントにおいて、独自のポジションを築けるでしょう。
プロセス③:4Cの策定
STPでターゲットセグメントや訴求すべき価値が定まれば、それを実現するための4つの項目について策定していきます。・Customer Value(顧客にとっての価値)
製品やサービスが顧客にとってどんな価値を提供するのかを踏まえ、製品・サービスの要件を定義していきます。
4PにおけるProductを顧客視点で捉えていく形になるでしょう。
・Customer Cost(顧客が払うコスト)
その製品・サービスによる価値を得るのに、顧客はどのようなコストを払うことになるのかを検討します。
4PのPriceに相当する概念です。
・Convenience(入手のしやすさ)
製品・サービスを入手するための方法などを考えていくことになります。
4PにおけるPlaceにあたる概念であり、チャネルや流通範囲、アクセス方法などを規定していきます。
・Communication(コミュニケーション)
製品・サービスを認知してもらい、購入まで繋げていくためにはどのようなコミュニケーションを取っていく必要があるのかを規定します。
4PにおけるPromotionにあたり、広告戦略などを含めて検討していくことになります。
BtoBマーケティングの具体的な手法
続いてBtoBにおけるマーケティングの具体的な手法について、オンラインとオフラインに分けて簡単にご紹介していきます。オンラインによるマーケティング手法
まずオフライン上で実施できるマーケティング手法について見ていきましょう。現代におけるマーケティングは基本的にオンラインとオフラインを組み合わせて実施していくことになりますが、ITやインターネットが発達した今、オンラインによる手法がメインとなってきています。
具体的には以下のような手法が挙げられるでしょう。
【オンラインによるマーケティング手法の代表例】
・Web広告(動画広告やSNS広告なども含める)
・コンテンツマーケティング
・SNSによるアカウント運用
・ウェビナー
・オンライン展示会
オフラインによるマーケティング手法
オンラインによる手法がメインとなってきてはいるものの、オフラインの手法の中には、今でも十分な効果を発揮するものもあるのです。代表例を挙げておきますので、確認してみてください。
【オフラインによるマーケティング手法の代表例】
・展示会
・セミナー
・DM
・テレセールス
BtoBマーケティングのポイント
最後にBtoBマーケティングにおけるポイントを確認しておきましょう。ポイント①:リード(見込み顧客)管理に取り組む
BtoBマーケティングは、顧客の購買検討期間が長く、認知・興味関心・比較検討・購買・リピートといったように多くのプロセスを辿っていくことになります。そのためアプローチしている顧客がどのプロセスにいるのかをしっかりと把握し、それぞれのプロセスに最適なアプローチを実施していくといった、リード管理に取り組むことが重要なのです。
ポイント②:ブランディングに取り組む
またブランディングに取り組むことも重要なポイントです。
今や製品・サービスによる機能的価値には競合他社と大きな差をつけることができず、付加価値などで勝負していく必要が出てきました。
そこで企業や事業だけでなく、製品・サービスに関するブランディングに取り組み、情緒的価値などの要素を取り入れていくことが求められるでしょう。
まとめ
今回はBtoBマーケティングについてお話してきましたが、いかがでしたか。当社は最後のポイントでも触れたリード管理に役立つ機能を搭載した、BtoBマーケティング支援ツール「ホットプロファイル」を提供しております。
顧客に関する情報管理は勿論、Web解析や広告キャンペーンの運用といった、リード管理全体を効率化させる機能が豊富にありますので、もしご興味ありましたら、お気軽にお問合せください。