営業日報ツールの活用で商談精度を高める!日報のメリットと成果に繋げるヒントを解説!
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営業日報ツールの活用で商談精度を高める!日報のメリットと成果に繋げるヒントを解説!
営業日報や報告書の作成は、外回りが多い営業にとっては手間のかかる面倒な業務だという印象をもたれがちです。報告書の情報量と質は社員によって異なります。無駄な作業だと思いつつも、ルールであるということで仕方なく書いて提出しているという営業社員のいる企業も多いかもしれません。
最近では、営業日報や報告書を不要とする論調も見られますが、これらの報告書は上手に使えば売上げの拡大に貢献する重要なツールとなり得ます。ここでは、営業日報や報告書の重要性と、より効率的かつ効果的な活用方法について紹介します。
営業日報、報告書を活用することの重要性
営業は企業にとって顧客との窓口という重要な位置付けにあります。それにも関わらず、マネージャーが営業一人ひとりの営業現場の状況が把握できていないケースが往々にしてあります。そのため、営業社員に対する指導や適切なアドバイス、成果の予測を行うことが難しい状況に陥っているマネージャーが多いのが現状です。
営業日報や報告書が提出されることで、マネージャーは営業一人ひとりの活動状況や商談の状況を把握することができます。その結果として、マネージャーは部下に対して適切なタイミングで評価やアドバイスを行い、成果を挙げている営業社員の手法を共有し、商談の成功確度を高めることができます。
また、営業日報は成約率を高めるためだけに活用されるのではなく、部下の悩みや不安を把握し、モチベーションアップを行うツールとしても役立てられます。
具体的に、営業日報や報告書を作成する意義は以下の3つにあるといえます。
【ポイント1】営業効率を高めるためのPDCAサイクルの要となる
営業日報や営業報告を提出させることは、部下へのアドバイスや有益な情報を提供する機会が増えるだけではありません。営業日報を見て営業活動の内容を把握し改善点を問い、適切に指導することで部下は日々の営業活動を見つめ直し、より効率の良い動きを行うためのPDCAサイクルを回すことが可能になります。
【ポイント2】情報の共有により個人とチームの営業力を強化できる
営業日報があると、マネージャーが営業一人ひとりの状況を把握できるだけでなく、営業同士でもお互いの状況を把握できるため、成功例や失敗例の共有や競合の動きを踏まえた形で案件へのアプローチをチームで検討することが可能になります。また改善点を踏まえ、事前にロールプレイを実施しセールストークのレベルを高めておくことで、より顧客の課題に適した提案を行える営業チームへと成長させることができます。
【ポイント3】営業活動のデータベース化
営業活動の記録を営業日報や報告書として蓄積することができます。このデータベースは、類似案件の成功例・失敗例の参考データとして活用したり、担当者不在時に代理対応を行う際の情報として参照したりすることが可能です。また、書類に記載してある顧客情報を蓄積していくことは、営業社員の異動や退職時の業務引継において役立つ他、マーケティングや製品開発といったさまざまなシーンで企業の情報資産として活用することができます。
営業日報、営業報告書に潜む営業課題
前述のとおり、営業日報や報告書には重要な意義がありますが、その活用には、以下のようないくつもの課題があることも確かです。
【課題1】作成に手間がかかり、営業に割くべき貴重な時間が浸食されてしまう
営業日報や報告書における大きな課題は、作成に手間がかかることです。営業社員が最も優先したいのが、自身の売上げと因果関係の高い業務です。つまり、顧客に「会う」「話す」「メールを書く」などの売上げに直結する仕事です。日報の書き方や提出方法は企業によってさまざまですが、いずれにせよ日報や報告書は多くの営業社員にとってストレスの多い作業となっています。
たとえば、外回りで遅くなったときでも、営業日報や報告書を作成して提出するために会社に戻らなければなりません。優秀な営業社員であるほどに、見積書作成や提案書作成など、やらなければならないことはたくさんあります。そのような多忙な営業社員にとって、日報や報告書といった営業活動に直接関係ない作業は、本来の営業活動の時間を削ってしまうものだと受け取られてしまいやすいのです。
また、成果があがらなかった日など、上司にどのように報告すれば良いのか、何を書けば良いのか悩む時間も軽視できません。そのため、残業時間が増加する原因にもなっていることがあります。
【課題2】事後報告になってしまうため、商談に活かされない
営業日報や報告書は、一日の営業活動が終了してから記憶を頼りに作成されることがほとんどです。また、マネージャーや同僚がその日報を確認するのは翌日の在社時になります。そのため、営業日報や報告書は商談事後の報告となってしまいます。
これにより、営業社員は商談の効果を高めるためのフィードバックを得ることができず、営業日報や報告書を提出することの意義を見いだせなくなり、モチベーションを低下させてしまう可能性があります。
その結果、内容の薄い営業日報や報告書が提出されるようになります。マネージャーは売上を上げるための重要なシグナルを受け取ることができなくなってしまうのです。
営業日報、報告書を "活きた情報" に変えるヒント
営業日報や報告書には前述のとおりいくつもの課題があります。そこで以下に、営業日報や報告書を"活きた情報"に変えるヒントを紹介します。
マネージャーは部下の報告に反応すること
営業はただでさえ営業日報や報告書の作成を余計な作業だと感じがちです。しかし、提出した報告に対してモチベーションを高めるような激励の言葉や、商談を成功に導く的確なアドバイスがマネージャーから返すことができれば、報告することの意義に気付くことができます。同時に、マネージャーがきちんと読んでいるということが分かれば、営業日報や報告書の作成も手を抜けないと感じるでしょう。
したがって、マネージャーは部下に対して「日報を書け」と圧力をかけるのではなく、 「日報を書くことが自身の売上げにつながる」ということを感じさせるように努めることが肝要になります。
そのためにマネージャーは営業社員とのコミュニケーションツールとして、報告された内容にきちんと反応すること。部下からの報告と上司の返信はギブ&テイクの関係にあることを理解することが重要です。
ITツールを活用して営業日報や報告書の作成・提出の負担を軽減する
営業日報や報告書の作成・提出をSFA(営業支援システム)などのITツールにより支援することで、営業の負担を軽減することが可能です。
外回りが多いタイプの営業であれば、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末から日報を作成して提出できるSFAツールを導入することで、顧客訪問直後や移動時間などの隙間時間を有効活用できるようになります。これにより即時性の高い報告が実現します。また、日報を作成するためにわざわざ帰社しなければならないという縛りがなくなり、営業活動の幅が広がることでしょう。
さらに商談、案件情報をスマートフォンのツールから確認できることで、たとえば顧客企業に訪問する前の隙間時間に気になることが思い浮かんだ際には、事後ではなく事前に上司と詳細なデータを元に擦り合わせを行うことができます。
一方、マネージャー自身もモバイル端末のツールで報告を確認できるため、タイムリーにアドバイスや指導を行うことができます。その結果、営業もマネージャーと会うまで指示を仰げないといったタイムロスを避けることが可能になります。
SFAツールには営業日報や報告書を支援する機能が搭載されており、入力フォームがテンプレート化されているものがあります。頻度が高い入力項目はプルダウンメニューから選ぶだけで営業報告を済ますことが可能であり、報告すべき項目欄も用意されているため、何を書けば良いか悩む時間が削減されます。
このようにツールで作成されたフォーマットが標準化された日報は、情報量と質にばらつきがなくなるため、マネージャーは営業の状況を効率良く正確に把握できます。
そしてツールで作成された日々の日報はデータベースとして登録されるため、商談レポートや案件レポートを効率的に作成して、営業戦略の見直しに役立てることができるのです。
まとめ
営業社員が、日報や報告書を煩わしい業務だと感じている場合、それらが自身の商談精度を高め、売上げ向上につながる重要な役割があることを理解させる必要があります。
また、SFAなどのITツールを活用して営業日報や報告書の作成と提出を支援することは、営業の業務負担を軽減します。
営業日報や報告書が活かされていないと感じられたら、これらのことを再確認し、商談精度を高めるための営業日報や報告書の作成・提出を継続できる仕組み作りを行う必要があるでしょう。