【マーケティングファネル分析】基本知識やツールなどをご紹介
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「マーケティングファネルとは何か知りたい」
「ファネル分析について基本的な知識を得たい」
この記事は上記のような方向けに、マーケティングにおけるファネル分析の基本的な知識やポイント、役立つツールなどを解説しています。
ファネル分析について基本を押さえたいという方は是非ご一読ください。
ファネル分析とは
まずはファネル分析に関する基本的な知識を押さえておきましょう。
マーケティングにおけるファネルとは
マーケティングファネルとは、以下のように消費者が認知から購入に至るまでの行動を「漏斗(ろうと)」の形で図示化したものです。
ファネル分析とは
ファネル分析とは上図のように、消費者の購買行動プロセスを分解して、それぞれのプロセスにおけるCV(成果)ポイントに繋がる行動や、CVに至らなかった顧客の行動などを分析する手法です。
ファネル分析を行うことにより
・消費者の購買行動プロセスのどこに課題があって、購買に繋がっていないのか
・購買行動プロセスのどこを改善するべきか
といった点を検討できます。
ファネルの種類
続いて、ファネル分析で用いるファネルの種類についてご紹介します。
ファネルの種類①:パーチェスファネル
一つ目にご紹介するファネルは「パーチェスファネル」です。
先程図で示したファネルもパーチェスファネルの一種で、認知から購買に至るまでを表した最も一般的に知られている形でしょう。
元々はアメリカの著作家サミュエル・ローランド・ホールが提唱した、「AIDMA」という購買プロセスモデルを基にしてできた概念です。
AIDMAでは、消費者が購買に至るまでのプロセスを
・Attention:注意
・Interest:興味・関心
・Desire:欲求
・Memory:記憶
・Action:行動
の5つの段階に分けます。
またAttentionを認知段階、Interest・Desire・Memoryを感情段階、Actionを行動段階と分類する見方もあります。
このAIDMAの各段階を経るごとに、徐々に顧客数が絞り込まれていくことを図示することで生まれたものが、パーチェスファネルというわけです。
ファネルの種類②:インフルエンスファネル
インフルエンスファネルとは、先のパーチェスファネルの後のプロセス、つまり購買後の行動プロセスを表したファネルのことです。
図で示すと以下のようになります。
図2.インフルエンスファネル
インターネットやSNSなどの発展に伴い、企業側だけでなく消費者側の発信力や影響力の高まりに応じて生まれたファネルと言えるでしょう。
消費者が購買を経験した後、その製品・サービスに満足すれば継続的に利用するようになり(リピート)、さらに自分の知り合いや友人に勧めるようになります。
さらに消費者側のロイヤルティが高まることで、消費者自らがSNSなどを通して製品・サービスの魅力を発信してくれる、という流れを図示化しているわけですね。
ファネルの種類③:ダブルファネル
最後にご紹介するファネルは「ダブルファネル」です。
ダブルファネルとは、先にご紹介しているパーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたファネルと言え、図として示すと以下のようになります。
図3.ダブルファネル
現代のマーケティングにおいて「消費者が購買してくれたら終わり」という考えは通用しません。
購買までの適切なプロセスを考えるだけでなく、購買してくれた消費者のロイヤルティを高め、他社へのスイッチを防ぎつつ、アンバサダーとしてマーケティング活動のサポートもしてもらえるようにすることが重要なのです。
そのためにパーチェスファネルとインフルエンスファネル双方を組み合わせた「ダブルファネル」という概念が生み出されました。
ファネル分析で得られるメリット
次にファネル分析に取り組むことで得られるメリットについてお話してきましょう。
ファネル分析のメリット①:顧客の離脱ポイントがわかる
一つ目のメリットが「顧客の離脱ポイントがわかる」という点です。
ファネル分析によってプロセスを進むごとに、どれくらいの顧客が減っていっているかが把握できるため、購買プロセスのどこに問題があるのかを理解しやすくなります。
例えば、認知段階から購買まで以下のように変遷したとします。
認知段階:100人
興味関心段階:80人
情報収集:30人
比較検討:15人
購買:7人
その場合の各プロセスのCVRは以下のようになります。
図4.各プロセスのCVR
この時赤字で示している「興味・関心⇒情報収集」に至るCVRは、通常の流れから見ると明らかに大きく見込み顧客数が減っていることが見て取れますよね。
そこで「興味・関心段階にいる顧客に対してのアプローチ方法に課題があるのでは」といったように、精度の高い仮説を立てることもできるというわけです。
ファネル分析のメリット②:効率的にCVRを高められる
またどのプロセスを優先的に改善すべきかを高い精度で把握することができるため、非常に効率よくCVRが高められる点も見逃せません。
全てのプロセスに多かれ少なかれ改善点は潜んでいるものですが、改善するには時間や工数がかかってしまいます。
そのため「アレもコレも」と対応していると、どれも中途半端になってしまいかねません。
ファネル分析を通して、成果に対する影響度の高いポイントを見極め、優先順位をはっきりさせて、順番に対応していくことこそ一番の近道と言えるでしょう。
ファネル分析の活用ポイント
次にファネル分析を上手く活用するためのポイントをご紹介します。
活用ポイント①:ペルソナを設定する
ファネル分析を有効に活用するポイントとして、ペルソナを設定することが挙げられます。
ファネル分析で明らかになった課題の解決施策を検討するには、ターゲットとする顧客が「各プロセスによってどんなお困りごとやニーズがあるのか、どういう情報を欲しているのか」という点を理解しなければなりません。
そこで役に立つのがペルソナです。
ペルソナとは商品やサービス提供のターゲットとなる具体的な人物像のことを指します。
「20~40代の女性」といったざっくりとした人物像ではなく
・25歳
・営業事務の仕事をしているOL
・SNSをこよなく愛し、InstagramやTiktokなどを中心に積極的に利用している
・趣味はカフェ巡り
といったように年齢や性別などの基本情報に加え、趣味や情報収集傾向などの要素も加えて、本当に存在するかのような人物像を作るわけですね。
ペルソナを作ることで、各プロセスでペルソナがどんな情報を欲しているのかといった点を検討しやすくなるため、是非活用してください。
活用ポイント②:自社に適したプロセスを設定する
二つ目のポイントは「自社に適したプロセスを設定する」という点です。
今回それぞれ図示したプロセスは代表的な内容ではありますが、業種によってはプロセスが異なることも往々にしてあるはず。
そのため代表的なプロセスに無理やり当てはめるのではなく、自社のビジネスモデルに合わせたプロセスを設定することが重要になります。
先程ご紹介したAIDMAの他にも、代表的なモデルをいくつか記載しておきますので、参考にしてみてください。
・AISASモデル
Attention/注意、Interest/興味関心、Search/検索、Action/行動、Share/共有
・SIPSモデル
Sympathy/共感、Identify/確認、Participate/参加する、Share&Spread/共有・拡散
・VISASモデル
Viral/口コミ、Influence/影響、Sympathy/共感、Action/行動、Share/共有
ファネル分析に役立つツール
最後にファネル分析に役立つツールをご紹介したいと思います。
オススメツール①:Googleアナリティクス
一つ目にご紹介するのはGoogleアナリティクスです。
Googleが提供する無料のアクセス解析ツールで、WEBサイトの流入数やチャネル、閲覧時間などを確認することができます。
WEBサイトで見込み顧客向けの情報を提供している場合、効果検証などに重宝します。
オススメツール②:MAツール
二つ目のオススメツールはMAツールです。
MAとはMarketing Automationの略で、マーケティング支援ツールとも呼ばれています。
MAツールを導入することで、広告やメルマガなどの運用支援・効果測定などの機能を使用することができるため、各プロセスにおけるマーケティング施策の効果検証や仮説構築に非常に有用なのです。
まとめ
今回はマーケティングにおけるファネル分析についてお話してきましたがいかがでしたか。当社は最後にご紹介したMAツールの機能を搭載した、「ホットプロファイル」という営業支援システムを企業様に提供しております。
本文中でご紹介したファネル分析に役立つ機能だけでなく、マーケティング活動全体の成果を高めるための様々な機能を搭載しておりますので、ご興味ありましたら是非お問い合わせください。