名刺管理で広がる顧客アプローチの可能性
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名刺管理で広がる顧客アプローチの可能性
名刺を営業個人が管理している状態では、顧客へのアプローチの仕方にはすぐに限界が見えてしまいます。その結果、せっかく手に入れた名刺を活用しきれずに引き出しに死蔵してしまう可能性があります。
反対に、名刺を管理ツールによってデータベース化し企業の資産にすることで、顧客アプローチの可能性を広げ、営業効率を高めることができます。
ここでは、名刺管理ツールによって、顧客へのアプローチの可能性がどのように広がるのか、その詳細について解説します。
社内人脈を営業に活かしたアプローチ
名刺管理ツールにより名刺情報を社内で共有できれば、それまで見えていなかった他の社員が持つ人脈情報を把握することが可能になります。
なぜなら、名刺管理ツールのサービスによっては、名刺データ化を依頼し続けるだけで相手先企業内部の組織ツリーを自動生成する機能を備えているためです。これにより、他の社員が面識を持っている相手が、企業内でどのような立場にいるかも可視化することができます。
さらに営業がバッティングすることを未然に防げますし、バッティングしていなければその人脈を活用して、最適ルートで効率的なアプローチを行う戦略を立てることが可能になります。商談が停滞している顧客に対して、場合によっては幹部クラスの人脈からバックアップを受けることで状況を打開することができるかもしれません。
このように、名刺をデータとして取り込み社内の人脈を可視化し共有することで、顧客アプローチの効率を高めることにつなげることができます。
名刺情報のDB化により、最適なアプローチを選択する
名刺管理ツールにより取り込まれたデータは、単なるアドレス帳として保存されるわけではありません。名刺で得られた情報を核として、案件の具体的な状況など顧客に関するさまざまな付帯情報を、活きた情報として追加していくことができます。
記録した商談履歴や取引実績は、上司との案件共有を容易にし、これからどのように商談を進めていくべきかを考える営業戦略の検討時に役立ちます。
たとえ受注に至らなかった顧客であっても、マーケティング部門がコンタクトをとり続けることで、購買意欲が高まった段階で再び営業がアプローチできる可能性も生まれることでしょう。
一方、商談が成功した実績が記録された顧客に対しては、アフターフォローの対象とすることができるだけでなく、アップセルやクロスセルを行う対象顧客としてリスト化し活用することもできます。
こうして名刺データを顧客データベースとして蓄積し活用することにより、潜在的な顧客のニーズを取りこぼさない形での営業が実現するのです。
名刺をデータベース化し、メールのアプローチで顧客を育成する
名刺管理ツールを導入することで、名刺を交換した相手はすべて顧客データベースとして管理できます。
この顧客データには、セミナーや展示会などで得た名刺の属性情報をタグ付けすることで、グルーピングが容易になります。そして、グループごとに商材の購買意欲を高めるように最適化したメールを配信することで、顧客育成を効果的にかつ効率良く行うことができます。
また、すでに商材を購入した顧客に対してであれば、たとえばお役立ちコンテンツとともに製品アップデートや新製品、オプション製品、あるいは消耗品の購入を促す案内メールを送付することにより、アップセルやクロスセルに向けた育成を行うことが可能になります。
一方、失注した顧客においては、タイミングの問題で成約に至らなかったケースもあります。そこで、これらの顧客に対しても、定期的にコンタクトを取り顧客情報を最新なものに更新し蓄積していくことで、営業は顧客の次の購買タイミングを逃さず捉えることができます。
このように名刺をデータベース化することで、顧客の育成を効率的に行うことが可能になるのです。
名刺管理ツールをセミナーや展示会のフォローに活用する
セミナーや展示会は、名刺を大量に獲得できるイベントです。しかし、イベント後に迅速なフォローを行わなければ、せっかくのイベントの費用対効果を高めることができません。
そこでまず、入手した名刺を速やかにデータ化する必要があります。そのために、名刺管理ツールを活用し、入手した名刺をスマートフォンなどでその場でスキャンし瞬時に活用できるデータに変換することが重要です。
取り込まれた名刺の画像データは、インターネット経由で名刺管理ツールを提供している企業のオペレータによって正確に文字情報化され、名刺管理ツールに記録されます。
名刺データが揃ったら、たとえば速やかに一括メール配信でイベントへの参加のお礼や販売促進につなげる案内などを送信。その反応を見極めることで営業はアプローチすべき見込み顧客の優先順位を付けることができます。
まとめ
以上のように、名刺管理ツールを活用することで、営業は顧客に対してさまざまなアプローチをすることができます。名刺管理ツールは、名刺を営業社員個人にとって役立てるものであるだけでなく、企業としても営業の連続性を維持することができるツールであり、名刺を企業の資産として活用できるツールなのです。