リードナーチャリングとは何か?見込み顧客育成の基礎知識・導入手順について
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リードナーチャリングとは何か?見込み顧客育成の基礎知識・導入手順について
リードナーチャリングとは何か。もし、知らないまま営業活動を続けているとすれば、中長期的に利益を大きく目減りさせている可能性があります。
今回はリードナーチャリングに関する基礎知識や導入手順についてご紹介します。
リードナーチャリングに関する基礎知識
はじめにリードナーチャリングに関する基礎知識を抑えておきましょう。
リード=見込み客、ナーチャリング=育成
リードとは見込み客を意味するマーケティング用語であり、ナーチャリングは育成を意味します。2つを合わせて「見込み客の育成」がリードナーチャリングであることがわかります。
見込み客とはマーケティング的には「将来的な顧客」を指しており、現時点では商品の購入や有料サービスの契約に至っていないという状態です。つまりリードナーチャリングでは、見込み客を商品の購入や有料サービスの利用へ導くことを目的とします。
リードナーチャリングの重要性
見込み客を育成することで得られる効果を分かりやすく実数で説明します。
・潜在的な顧客 1000人
・見込み客 100人
・購入に至った顧客 10人
・継続利用する顧客 1人
上記はあくまで一例で、分かりやすく小さな数字で表していますが、リード=見込み客のうち購入に至るケースが10%である場合、100人の見込み客に対して購入者数は10人、リピート率が10%であればそのうちリピーターとなるのは1人ということになります。
リードナーチャリングでは、特にこの見込み客を購入へ導く部分に強みを持つため、たとえば成約率を30%に引き上げた場合の数値の変化は下記のようになります。
・潜在的な顧客 1000人
・見込み客 100人
・購入に至る顧客 30人
・継続利用する顧客 3人
リードを集める、リピート率を高める、といったフェーズにはそれぞれ施策がありますが、見込み客を購入へ至らしめるリードナーチャリングによって、企業が収益を伸ばすために最も重要な購入、リピートといった数字を直接的に上昇できるため、さまざまなマーケティング施策の中でも真っ先に取り組むべきものであることがお分かりいただけると思います。
リードジェネレーションとの違い
似た言葉で間違いやすいのがリードジェネレーションではないでしょうか。こちらは見込み客を作り出すためのマーケティング手法であり、リードナーチャリングの最初に含まれて説明されたり、リードナーチャリングの前段階として紹介されることもあります。前章の例で言うと、潜在的な顧客から見込み客を育成させる手法ということになります。
リードジェネレーションを具体的に挙げると、誰もが日常的に行っている名刺交換がそうですし、商品発表会やセミナーの開催、ホームページでの資料請求や問い合わせ獲得など、認知や未開拓の客層へのアプローチになります。
リードジェネレーションによって見込み客を増やし、リードナーチャリングで見込み客を育てる流れが作り出せれば、必然的に最終的な売上や利益も上がるということになります。
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リードナーチャリングを導入する手順について
次にリードナーチャリングを導入する手順についてご紹介します。
1.潜在的な顧客層を把握しよう
まずは潜在的な顧客層を把握することからリードナーチャリングは始まります。直接的な訪問営業で言えば、新規開拓のための訪問先のリスト作り、Webサイトで言えば会員登録や商品の購入、または有料サービスの利用に至っていない閲覧のみのユーザーのアクセス数や属性を把握すること等があります。その他にもアンケートによって認知度をチェックしたり、各種SNSの運用を通じて直接ユーザーとつながったりする方法があります。
2.潜在的な顧客層を見込み客にする
次に潜在的な顧客層を見込み客とすることを考えます。直接的な営業で言えば、実際に企業や組織などに訪問して担当者と名刺交換したり、電話やDMを使って営業したりすることです。Webサイトで言えば閲覧したユーザーがアクションしやすい仕組みとして、お問い合わせや資料請求につながる工夫をしたり、無料トライアルなどでユーザーが体験できる仕組みを提供すること等が挙げられます。イメージとしては何らかの形で連絡先の情報を得ること、また属性や分類しやすい情報を得ることです。単純にメールアドレスのみを手に入れるよりも、どこの企業や組織なのか、電話番号や担当者名も入手できるようにすれば、次の段階の分析や分類もしやすくなります。
3.見込み客を分析し分類、リスト化
リードが集まった段階で見込み客として分析・分類し、リスト化を行いましょう。リスト化については業界や業種、商品やサービスによって異なる部分はありますが、興味・感心やその度合い、自社のサービスが課題解決につながりやすいかどうか、ペルソナやターゲットとの共通点などを重点項目として考えると良いでしょう。
次の段階である見込み客へのアクションを意識しながら振り分けることが大切です。場合によっては休眠顧客と言われる一度購入した、有料サービスを利用した、または会員登録は済んでいる、などの段階でユーザーを分類することで、既存のリストからの掘り起こしや再利用が可能となり、過去の顧客情報を有効に活用することができます。
4.見込み客の分類ごとにアクションを考える
いくつかのリストが作成されたら、見込み客の分類ごとにアクションを考えましょう。たとえば、すぐにでもサービスの利用を開始したいような顧客であれば、リード獲得から時間をかけずに速やかにアプローチすることで、検討段階の見込み客を同業他社に奪われずに済む可能性が高まります。逆に、多少興味がある程度の見込み客に猛プッシュしても、逆効果になる可能性が高いでしょう。業種や業態によって正解は異なりますが、確度の高いリードを集め、適切なアプローチを行う、それらの一連のサイクルをデータ化・可視化してPDCAを回していくことで、自社にとっての最善のリードナーチャリングの手法を練り上げていくことができるでしょう。
5.アクションの効果測定と改善を繰り返す
リードナーチャリングの最終的な段階として、見込み客に行ったアクションや営業展開の効果測定と、改善を繰り返すことが挙げられます。たとえば、企業や組織側としては効果的だろうと効果の出ない施策を続けていても、リードナーチャリングとはなりません。どうすれば見込み客が顧客になるかを考え、仮説と検証を繰り返す。購入に至った見込み客の属性や行動を分析し、再現性を探り当てる。それぞれの段階において効果測定と改善を繰り返すことで、リードをナーチャリングする最適解を導き出すことが大切です。
リードナーチャリングに向いたツールの導入を
そうは言っても、実際にリードナーチャリングに取り組もうとした場合、正直どこから手をつけたら良いか分からない場合がほとんどでしょう。その悩みを解決するには、リードナーチャリングに向いたツールを導入するのがおすすめです。
顧客関係管理としてCRMがありますが、その中でももっともリードを集めやすい名刺管理から始めると、スムーズにリードナーチャリングを始められます。
当社が提供する「ホットプロファイル」であれば、属人化しやすい名刺情報を電子化し、データベースとして活用しやすい形にできます。またMAを駆使した営業支援の機能によって、見込み客の開拓や獲得から育成、掘り起こし、アポの獲得などの流れを作り出すことも可能です。その他にも営業活動の可視化や効率化につながり、業務プロセス全体の活性化や効率化も期待できますので、CRMやSFA、リードナーチャリングやリードジェネレーションに興味をお持ちであれば、ぜひともお気軽にご相談、お問い合わせください。
まとめ:顧客一人一人を大切にする営業展開を考えよう
今回はリードナーチャリングに関する基礎知識や導入手順についてご紹介しました。
リードナーチャリングは見込み客の育成であり、それまでであれば見逃したり機会損失していた顧客との大切な関係性を、改めて構築することでもあります。現代では個人が自分の好みによって好きな商品やサービスを自由に選べるため、人の目に触れるところに広告を設置するだけでは集客につながらないことも否めません。だからこそ、少しでも興味関心を持っている層、単にWebサイトを閲覧したユーザー、リードとしてリストアップした個人や組織を大切にする必要があるということです。リードナーチャリングを通じて、改めて顧客との関係性の見直しや、新しい営業展開につなげることをおすすめします。