進化するSFA...最新動向から押さえるべきポイントを解説

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    進化するSFA...最新動向から押さえるべきポイントを解説

    1990年代半ばころに米国から入ってきたSFAですが、当初は米国型の営業スタイルや雇用形態を色濃く反映していたため、すぐには日本型営業には定着しませんでした。

    しかし、グローバル化による競争激化や購買プロセスの複雑化、人材の流動化が進んだことで、これまでのKKD(「勘」「経験」「度胸」)に頼った属人的な営業スタイルが見直され、営業プロセスの可視化と営業の標準化、オートメーション化を実現するSFAの活用が改めて注目されることになります。

    同時に、インターネットインフラが整い、クラウドやモバイル端末の技術が普及したことでSFAも進化し、日本の企業に定着しやすい形に変化してきました。

    ここでは、進化するSFAの動向について紹介します。


    加速するクラウド化

    SFAの進化においてクラウド化が進められたことは、見逃すことのできない重要なポイントです。自社内にサーバーやネットワーク環境を整え、各社ごとにシステムを構築し、所有するタイプのSFAでは、イニシャルコストが巨額になるばかりでなく、保守管理の手間やコストが負担となり、導入において大きな壁となっていました。

    しかし、システムをメーカーの運営するサーバーに置くクラウドタイプのSFAが提供されたことで、ハードウェアを必要としなくなり、イニシャルコストやランニングコストを押さえた形で導入できるようになりました。保守管理の人員も不要となり、低コストでスピーディに導入・運用できるようになったことは大きなメリットです。

    このことで、それまでSFAの導入は敷居が高いと考えていた企業でも導入を検討できるようになり、その需要は拡大していきます。

    また、クラウド化されたSFAはメールやWebなどのインターネット上のツールとの親和性も高く、グループウェアなどと連動した機能が増えたことでより利便性が高まっています。後述しますように、クラウド化したことでスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からの利用も可能になり、外回りの多い営業にとっても使いやすくなっています。

    このことも、SFAの需要を拡大する大きな要因となっています。

    モバイル端末普及への対応

    SFAがクラウド化するとともに、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末への対応が進められたことも、SFAの需要を拡大させました。

    特に日本では、営業担当者だけでなくマネージャー自身も外出が多いことから、スマートフォンやタブレットを利用することで、どこからでもクラウド上のSFAを活用できるという大きな利便性をもたらしました。

    そのため、スマートフォン上の操作性の向上や機能の拡充が、SFAの進化において重要になっています。すでに、スケジュール管理や営業日報の作成・提出、商談管理、顧客情報の確認などは、モバイル端末で対応できるようになってきています。今後はさらに多くの業務をモバイル端末で処理できるようになるでしょう。

    このことで、営業がこれまでオフィスに戻らなければ対応できなかったさまざまな業務が、外出先でも処理できるようになっていきます。これらとともに、営業活動の効率化と生産性の向上は、さらに進められていくことでしょう。その結果、SFAの導入の有無が、営業力の格差をますます広げていくことが予想されます。

    操作性の改善

    従来のSFAでは、「扱いづらい」といった問題から導入を断念する企業も多くありましたが、現在のSFAでは、操作性についても大きく改善されています。

    「高機能だが情報の入力方法が複雑で使いきれない!」といった課題に対しても、現場で利用する営業社員やマネージャーのリテラシーに合わせた形で、直感的に利用できるインターフェイスに改良されてきました。インターフェイスが改良されたことで、営業社員が情報を登録したり更新したりすることを怠らなくなり、より新しく詳細な情報を共有し、日々の営業活動に活かすことが可能になります。また、操作性の向上により、システム導入時や人員増加時の操作説明や、スキル習得のための時間が大幅に削減できる製品も登場しました。

    さらに現在では、営業課題に対して重要な機能のみに絞り込んだシンプルな設計により、営業社員の入力付加を軽減し利用を促進している製品が登場し、大きな注目を集めています。

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    多様な企業規模や業種のニーズに対応

    従来のSFAといえば、規模の大きな限られた企業が導入するものであるといった印象がありました。しかし、SFAがクラウド化されることで社内に設備が必要なくなり、イニシャルコスト、ランニングコストもともに大幅に下がりました。その結果、企業規模に限らず導入することが可能になっています。

    導入する企業の規模が多様化したことに合わせ、SFAにもユーザー数や利用機能数に合わせたさまざまな導入プランが用意されるようになり、企業は自社の規模や営業スタイルにより適した導入プランを選べるようになっています。

    またクラウド化したことで、柔軟性も確保されるようになりました。たとえばスモールスタートで導入し、成果や改善点を踏まえ外部サービスと連携し機能を拡張していくなど、運用しながらカスタマイズを柔軟に行えることも容易になってきています。

    地図情報との連携

    インターネットが普及した現在でも、実際に顧客のもとへ出向くことの重要性は変わりません。営業ルートの効率化やエリアごとの顧客特性を知るためには、顧客情報を地図上で確認する必要がありましたが、SFAを通してこのようなニーズに対する取り組みが始まっています。具体的には、登録された顧客情報や商談履歴などの営業情報を、地図データと連携させて表示させることができるようになったことです。

    この機能を利用することで、さまざまな応用が可能です。たとえば訪問先顧客の位置情報に対して最寄りの顧客情報を抽出することで、可能な限り多くの顧客を効率的なルートで訪問することができるようになります。

    たとえば、出張先で時間に空きができた場合などでも、スマートフォンのGPS情報と連携した地図上に近隣の顧客情報を表示させてアポイントの打診を行うことで、外出先の隙間時間を有効活用でき、営業機会を増やすこともできます。

    さらに、SFAのデータベースと地図情報を連動させることで、特定の製品やサービスが成約しやすいエリアを発見したり、営業活動実績から手薄になっているエリアを発見したりするなど、地域的な特性を把握した上で戦略的な営業活動を行うことが可能になりました。

    他のシステムとの連動により、業務プロセスにつながりを生む

    これまで見てきたとおり、SFA自体も進化を続けていますが、多様化する企業のニーズに対応するために、ほかのシステムとの連携も進められてきました。名刺管理システムやCRMなどのマーケティング支援ツールなどとの連携がその例です。

    たとえば、名刺管理システムとSFAが連携することで、SFAによる案件情報や商談情報の管理に、名刺管理システムに登録された案件につながっていない潜在顧客の情報も紐付けて網羅的に管理することが可能になります。名刺管理システムの人脈を可視化する機能を使うことで、個人的な人脈だけでなく組織的な人脈を活用した営業戦略を立てることも可能になるでしょう。

    また、案件情報や名刺情報の他に、CRMなどのマーケティング支援ツールと連動することで、顧客の検討レベルに合わせた育成施策〈リードナーチャリング〉を行うことが可能になります。具体的には、アクセス解析によって見込み客や顧客のWeb上の動きをトラッキングし、データを管理することで、個々の顧客の興味度合いや購買熟度に合わせた形で情報提供を行う「One to Oneマーケティング」が可能になることなどです。

    現在のマーケティングセールスの様相においては、各業務プロセスが分断されていることが大きな課題となっていますが、名刺管理、SFA、マーケティング支援ツールにおける各種データが連携し有機的に結びつくことで、すべての業務プロセスが「受注」という目標に向けたひとつのストーリーとなって、つながりのある顧客アプローチを実現します。


    まとめ

    以上のように、SFAはよりリーズナブルになると同時に、より営業に寄り添った利便性を備えるようになったため、導入しやすくなっています。

    また、機能が増えると同時に、ほかのシステムとの連携を行うことで、これまで分断されがちであった業務プロセスを一連の流れとして連動させることが可能になってきました。マーケティングで育てたリードの情報が案件化すると同時に、SFAで案件管理として引き継ぐことなど、各業務のプロセスがつながることなどです。

    製品やサービスでの差別化が難しく競争が激化している市場においては、営業力の差が競争力の差となります。そのため、SFAを活かせているかどうかは、競争力を生む源泉として非常に大きな可能性になり得ます。

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