【営業戦略】立案ステップや役立つフレームワークを徹底解説
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「営業戦略を立てるにしても、どうやればいいのかわからない」
この記事は上記のようなお悩みを抱えておられる方向けに、営業戦略の立案ステップや立案時に役に立つフレームワークをご紹介しています。
営業戦略をこれから立案するという方は、是非一度ご確認ください。
営業戦略とは
まずは営業戦略とは何かについて簡単におさらいしておきましょう。
営業戦略の概要
営業戦略とは、「どんな市場の、どんな顧客に対して、どれだけ商品・サービスを売るのか」ということを規定したものです。
営業戦略では自社の商品・サービスが必要とされる市場を見つけ出し、その市場の中でも重要となる顧客像を規定する形になります。
その上でどれだけの商品・サービスを投入するのかを判断するというわけです。
この営業戦略に基づき、「実際にどうやって売っていくのか」を規定しているものが営業戦術と呼ばれます。
営業戦略と営業戦術は混同されがちですが、戦略ありきの戦術であると覚えておきましょう。
マーケティング戦略との関係性
マーケティング戦略とは、「どの市場の、どんな顧客の、どんなニーズに対して、どのような価値を提供するのか」を規定したものです。
営業戦略と似たような内容と感じてしまいがちですが、その違いは簡単に言えば以下のようになります。
・営業戦略:既に存在している商品・サービスをどう売るのか
・マーケティング戦略:市場・顧客のニーズにどのように応えるのか
(新しい商品・サービスの開発も含めて考える)
上記から、マーケティング戦略の方が営業戦略よりも上位に位置していることがお分かりいただけると思います。
営業戦略立案のステップ
続いて、営業戦略の立て方を3つのステップに分けてみていきましょう。
ここではそれぞれ簡単に見るだけに留めておきますので、より詳細を知りたい方はコチラの記事「営業戦略とは?立案方法や大切なポイントなどを徹底解説」も併せてお読みください。
立案ステップ①:現状分析
営業戦略を立てる際に最初に行うことは、現状の分析です。
現在の市場におけるニーズは勿論、まだ業界として応えられていないニーズなどはないかを調査するとともに、競合他社の動向もチェックする必要があります。
競合分析の際は同じタイプの商品やサービスを提供する直接競合だけでなく、系統は違うものの、同じニーズを満たすことができる商品・サービスを提供する間接競合も確認することが重要です。
その上で自社の強みや特徴などを整理しておきましょう。
立案ステップ②:目標設定
現状分析が終われば、営業戦略で達成すべき目標を設定しましょう。
目標設定において重要なポイントは、その目標を達成する上で障害になる要素などを課題として同時に設定しておくことです。
目標と現状との差が課題と言えますので、そこを正確に把握することが目標達成の第一歩となります。
立案ステップ③:評価指標の設定
最後にステップ②で設定した目標を達成したかどうかを測る指標として、KGIやKPIを設定しておきましょう。
・KGI
重要目標達成指標と呼ばれ、目標を数値化したもの
Ex. 売上前年比140%達成
・KPI
重要業績評価指標と呼ばれ、KGIを達成するための小目標を数値化したもの
Ex. 新規取引開始社数を6社
これらを設定しておくことで、営業戦略を戦術に落とし込む際にスムーズになります。
営業戦略に使えるフレームワークとは
ここからは営業戦略立案に役立つフレームワークをご紹介していきたいと思います。
まずはフレームワークとは何かについて確認しておきましょう。
フレームワークとは
ビジネスにおけるフレームワークとは、分析や論理的思考の枠組みのことです。
営業に限らず、経営やマーケティングなどの分野では活発に活用されています。
経営者や戦略系コンサルティングファーム出身者、経営学の研究者たちが、過去の実績や事例などを基に作り出したものが多いです。
フレームワークを活用するメリット
フレームワークを活用すると、以下のようなメリットを得ることができます。
・フレームワークのメリット①:効率的に分析できる
一つ目のメリットは効率的に分析できるという点です。
営業戦略を立てる際は、様々な情報を集めてきて組み合わせながら考察していくことになります。
この時にフレームワークを活用すれば、どういった情報が必要なのかがはっきりするため、情報収集にかかる時間や工数を削減でき、効率的に分析することができるのです。
・フレームワークのメリット②:戦略の見直しにも活用できる
フレームワークは戦略立案時に活用されることが多いものの、現在推進している戦略を見直すことにも活用できます。
フレームワークに現在の状況を当てはめることで、課題や見落としている点を把握しやすいといった利点があるので、戦略の見直しにも活用したいところです。
フレームワーク活用時の注意点
フレームワークを活用することのメリットを上述しましたが、フレームワークにも注意すべき点があります。
それは「思考が枠組みに囚われやすい」という点です。
先程お話した通り、フレームワークには必要な情報や分析対象などが設定されているため、それらを集めるだけで効果的に分析ができます。
その分、そのフレームワークの枠組みを超えたアイデアや発想というのは生まれにくいという側面があります。
そのためアイデア出しなどの拡散的な発想や思考が求められる際は、フレームワークを多用しない方がいいでしょう。
営業戦略に役立つフレームワーク3選
最後に営業戦略の立案に役立つフレームワークをご紹介しましょう。
ビジネスの現場で活用されるフレームワークは多岐に渡りますが、経営やマーケティングのレベルで活用するものも多く、営業現場での活用に意義を見出せないものも散見されます。
そこで今回は数あるフレームワークの中でも営業現場で運用しやすいものを厳選しましたので、安心して読み進めてください。
営業戦略に役立つフレームワーク①:3C
一つ目にご紹介するのは3Cです。
Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つのCをかけ合わせながら分析を行います。
以下のような図で表され、「見たことある!」という方も多いでしょう。
図1.3C
3Cは先ほどの営業戦略立案ステップにおける現状分析に重宝するフレームワークと言えます。
顧客・市場、競合、自社を単独で分析するだけでなく、それぞれの重なった部分を考察することに意味があります。
・市場×競合
・市場×自社
・自社×競合
・市場×自社×競合
これらの組み合わせに着目した上で、自社含めた現在の市場構造の把握に役立ててください。
営業戦略に役立つフレームワーク②:SWOT
二つ目にご紹介するのはSWOTと呼ばれるフレームワークで、自社の分析に役立ちます。
以下のように図示化し、活用することになります。
図2.SWOT
内部環境である「強みと弱み」、外部環境である「機会と脅威」の4象限の組み合わせを見て、現状の整理を行うために活用されます。
SWOT分析ではどうしても「強み×機会」、「弱み×脅威」に目がいきがちですが、着目すべき部分は「弱み×機会」と「強み×脅威」の2つの組み合わせです。
この2つの組み合わせを深く考察することで、新たな営業機会を発見できる可能性もあるため、押さえておきましょう。
営業戦略に役立つフレームワーク③:ロジックツリー
最後にご紹介するフレームワークはロジックツリーと呼ばれるフレームワークで、以下のような図で示されます。
図3.ロジックツリー
ロジックツリーでは、一つの大要素を構成する中要素や小要素を、漏れやダブりがないように整理していくフレームワークです。
どの要素に課題があるのかなどを客観的に分析することができるため、営業戦略立案における目標設定や課題設定において役立つと言えます。
ロジックツリーを活用する際のポイントは、一つの大要素(図でいえば「売上」)を整理する時でも、複数のロジックツリーを作成してみることです。
漏れやダブりなく作ったとしても、同じ大要素を構成する中要素や小要素は、視点を変えれば他にも存在するものです。
そのため複数のロジックツリーを作成し、それらを組み合わせることで、より精度の高い課題設定を実現することができるでしょう。
まとめ
今回は営業戦略とフレームワークにフォーカスしてお話してきましたが、いかがでしたか。当社は名刺管理機能を軸とした営業支援システム「ホットプロファイル」を、多くの企業様に提供しております。
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