紙のデジタル化に悩む中小企業にありがちな誤解や勘違いとは? DXの推進を難しくしない方法とは
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紙のデジタル化が進まないのはなぜか
はじめに紙のデジタル化が進まないのはなぜかを解説します。紙を介した事務作業や業務の流れに不満がないため
企業や組織を支えるのは膨大な事務作業です。現在でこそIT化によって大量に事務員・事務職を抱える必要はなくなりましたが、事務作業そのものがなくなることはありません。紙を介した事務作業や業務の流れが当たり前に続けられている企業や組織がまだまだたくさん存在します。 視点を変えてみれば、そうした企業にあっては、紙を介した事務作業や業務の流れに不満がなく、業務が曲がりなりにも進んでいるということでもあります。今までのやり方を変えるほどの効果を知らない、感じられないため
今までのやり方で業務が滞りなく進んでいるのであれば、よほどの効果がなければそれを変える必要を感じないというのもデジタル化が進まない原因と言えます。また、人力でデータの転記や入力を行っている場合、結局は人手・頭数さえ揃えることができれば、デジタル化をする必要がないという見方もできます。 また、実際に紙のデジタル化を体験していない状態でもあり、効率化や最適化にどれだけ役立つかを知らないこと、すなわち効果そのものを知らない、感じられないのも原因と言えるでしょう。アナログかつ非効率なやり方を変化させるためのコストが捻出できない
紙のデジタル化のためのコストを捻出できない、というのも原因のひとつと言えます。実際、アナログかつ非効率なやり方から変化するためには、時間・費用・学習などさまざまなコストが必要になります。 単純に面倒だという気持ちが沸いても不思議ではありませんし、わざわざ変える必要がないという前提があれば、アナログのままの環境が持続・継続されてしまうのです。紙のデジタル化に悩む中小企業にありがちな誤解や勘違い
次に、紙のデジタル化に悩む中小企業にありがちな誤解や勘違いについて説明します。データ化、電子化、デジタル化、ペーパーレス化は「難しい」
紙のデジタル化をしたいが進まない場合、各種技術が難しいという思い込みをしている可能性があります。業界や業種によっては、IT技術に不慣れな場合もありますし、苦手意識を持っていることも否めません。 また、そもそもの技術的な基盤や物理的なデバイスなど、IT技術を受け入れるための環境が整っていない可能性もあります。準備が必要な難しい方法を導入するくらいなら、多少面倒でも紙のままで良いと、諦めてしまうこともあるかもしれません。最新の技術はよくわからないから、使いこなせない
よくわからい、使いこなせないという誤解、思い込みも存在します。現実問題として、日本国民全員がスマートフォンを所持していてもおかしくない位に普及しているのに、未だにフューチャーフォン(ガラケー)を利用している人がいても珍しくありません。あるいは携帯もスマホも自分は一切使わないという人も一定数存在します。 必ずしも最新の技術が自社の業態と相性が良いとは限らない、という事実、あるいは思い込みもあるでしょう。よくわからないなら手を出さないという考え方は決して不健全ではありませんし、何でも最新にすれば良いということでもありません。DXの推進や働き方改革は大手や有名企業だけがやるものだ
中小企業の場合、DXの推進や働き方改革は大手や有名企業がやるもの、うちは小さいから関係ないという誤解や思い違いをしてしまうこともあります。実際には、紙のデジタル化は企業や組織の規模とは関係ありません。なぜなら、DXの推進の基盤にはペーパーレス化やデジタル化、オンライン化が存在しており、将来的には顧客やユーザー側がペーパーレス化やオンライン化に慣れて当たり前になる可能性があるためです。 実際、手書きで何かを注文したり、購入したりすることは大幅に減ってきたのではないでしょうか。何でもパソコン・スマートフォン・タブレットで簡単に注文も購入もできますし、大抵のことはオンラインで申し込みや登録することができます。中小企業だからといって、紙のデジタル化から目を背けてしまうと、デジタルの波に乗り遅れて、維持や存続が難しくなることも留意しておくべきと言えます。