人が辞める職場にありがちなネガティブな要素と経営および管理する側取るべき施策
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人が辞める職場、すなわち離職率が高い職場環境にはネガティブな要素が存在します。長く勤めてくれる人材を増やし、新しい人材がすぐに辞めないようにするためにも、ネガティブな要素をひとつひとつ排除しましょう。
今回は人が辞める職場にありがちなネガティブな要素、そしてネガティブな要素を排除するために経営および管理する側が取るべき施策についてお話します。
人が辞める職場にありがちなネガティブな要素
はじめに人が辞める職場にありがちなネガティブな要素について簡単に説明します。
常に人員不足で忙しく、時間も気持ちも余裕がない
人が辞める職場は「人が足りない状況」に陥りがちです。人が足りないから忙しい、残業しなければならない、疲れが取れずプライベートが楽しめない、家族と過ごす時間が少ないなどネガティブな要素しかありません。
同時に、時間も気持ちも余裕がないため、さらにストレスと心身の疲労が蓄積され、場合によっては心や体の病気になってしまいます。結果的に従業員の人生に深い傷を残すこととなり、いわゆるブラック企業として社会的信用が失墜してしまい、募集を出しても悪評で応募がないという悪循環に陥ってしまいます。
OJTと称してマニュアルのない社員教育を強いている
人が足りない職場は「社員教育する仕組みや余裕がない」場合があります。ただでさえ人が足りない、かつ社員教育するマニュアルも時間もないのに、新人の対応をするのは難しいです。
しかし、新人の目線で考えると「わからないことは、教えてもらいたい」という気持ちがあります。逆に教える側からすれば「しっかりと教育したいが、やり方もわからず、余裕もないし、できれば自分の仕事に集中したい」と考えるのも自然です。
結果的に人が育たない、人を育てられない状況に陥ってしまうことで「仕事を教えてもらえない、教わっていないのに叱責される」ような悪循環となり、すぐに新人が離職してしまうような状況に陥るのです。
職場の雰囲気や居心地が悪く、お金のためだけに働くしかない
人が足りず、新人が定着せず、そして新人を育てられないような職場は雰囲気や居心地が悪くなります。そのため、お金のためだけに働くしかなくなり、より良い条件の企業や組織に転職されてしまいます。
新人だけでなく、既存の従業員も同様であり、新人が入ってきたタイミングで引き継ぎもせずに既存の従業員が離職してしまうこともあるでしょう。残された新人は満足に仕事を教えてもらえないまま、人が足りない状況で働かねばならず、さらに雰囲気や居心地が悪化していきます。
古く、アナログで非効率なやり方に固執している
企業や組織における新人は「世代が違う」ことがあります。極端なことを言えば、生まれた時からスマートフォンやインターネットがある世代と、いまだにスマートフォンもインターネットも活用できていない世代が一緒に働かなくてはならないということです。
そのため、古く、アナログで非効率なやり方に固執してしまうような人材が先輩や上司として存在してしまうことで、やり方についていけず、若い世代や新人が離職してしまいます。現実問題としてDXの推進や働き方改革、またはニューノーマルな働き方に対応できない理由でもあり、新しく、若い人材を受け入れられない原因とも言えるでしょう。
古く、アナログで理不尽な考え方から脱却できていない
古く、アナログで非効率なやり方とともに「理不尽な考え方」から脱却できていないことも考えられます。「昔はこうだった」という形で押し付けてしまうことで、今の若い世帯や新人は「今は違う」と感じられてしまい、離職されてしまうのです。
結果的に古く、アナログで非効率なやり方・考え方の人のみが残るようになり、どれだけ新人が入ってきても定着せず、すぐに離職してしまう環境に陥ります。極端なことを言えば、テレワークに対応できる業界・業種なのに、古く、アナログな考え方に固執してしまうことで「出社するのが当然」となれば、若い世代やIT・デジタルに強い新人が「テレワークができるところで働こう」と切り捨てられてしまうのも当然と言えます。

ネガティブな要素を排除するために経営および管理する側が取るべき施策
次にネガティブな要素を排除するために経営および管理する側が取るべき施策について解説します。
古い・アナログ・非効率・理不尽から脱却する
ネガティブな要素を排除するためには、古い・アナログ・非効率・理不尽から脱却する必要があります。根拠がなく、ただ単に引き継がれてきたやり方を「伝統」として残さず、時代に沿った新しいやり方・考え方を受け入れるべきということです。
現実問題として、デジタルへの変革には明確な根拠があります。IT技術を用いた最適化や効率化は人間を楽にする技術であり、心身の負担や無駄な時間を削減できるためです。もちろん、必ずしも古く、アナログなやり方や考え方が間違っているとは断言できませんが、非効率な方法を続ける根拠がなければ、新しくデジタルな方法に移行することを前向きに検討してください。
時間的かつ心理的な余裕を作り、従業員を大切にする
古く、アナログで非効率なやり方、理不尽な考え方から脱却するためにも、まずは時間と心の余裕を作りましょう。従業員を大切にすることを前提に、職場環境を改善するべきということです。
しかし、逆説的に「人が足りないから時間がない、時間がないから余裕ができない」のがほとんどであるため、改善する余地すらないというジレンマがあるのが現実です。
IT化、デジタル化など労力の負担を軽減できる技術を導入する
人が足りない状況で改善する余地・余裕を作り出すには、IT化やデジタル化によって、労力の負担を軽減し、無駄な時間を削減する方法があります。バックオフィス系の業務であればOCR、FAXの電子化など入力系の作業をデジタル化するのが効果的です。
OCRやFAXの電子化によって、デジタル化およびペーパーレス化が進めば、AIやRPAによる自動化も視野に入ります。導入してすぐに効果が出る可能性があるため、打開策を模索しているのであれば、DXの推進の基盤としてデジタル化・ペーパーレス化を進めてみましょう。
部門や部署ごとアウトソーシングすることも視野に
「DXを推進する余裕はない」という状況であれば、部門や部署ごとアウトソーシングすることも視野に入れましょう。作業や業務を社内および組織内から切り離すことで、着実に時間の余裕が生まれます。アウトソーシングであれば雇用や採用、教育・育成・学習に関するコストも不要であり、なおかつ事業活動を停滞・遅延することもありません。
また、アウトソーシングによって時間の余裕ができれば、職場環境の改善やDX推進に注力することも可能になります。根本原因である「人手不足」をアウトソーシングで解消、創出した時間や人的資源によって改善に注力するという流れに向けていくイメージを持つことが大切です。
教育・育成・学習できる基盤を構築とポジティブな雰囲気作りに注力する
DXの推進やアウトソーシングによって職場環境が改善され始めたら、次は教育・育成・学習できる基盤を構築しましょう。同時に業務標準化や業務平準化、属人化や依存の解消を進めて、誰もが働きやすい環境、ポジティブな雰囲気作りに注力することも忘れてはなりません。
結果として新人が定着し、既存の従業員が辞めにくい職場環境になれば、離職率の低下と定着率の向上につながり、人材に関する不安や悩みが解消されます。同時に、生産性のある仕事、本業やコアな業務に集中できるようになり、利益や売上の最大化も期待できるでしょう。
まとめ:「人が足りなくても回ってしまう」ことを是としないことが大事
今回は人が辞める職場にありがちなネガティブな要素、そしてネガティブな要素を排除するために経営および管理する側が取るべき施策についてお話しました。
現実問題として「人が足りない」のは従業員の責任ではありません。だからこそ、経営する側、管理する側が「人が足りなくても回ってしまう」ことを是とせず、離職率の低下、定着率の向上につながる職場環境の改善を行いましょう。
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