納品書を文字データ化するには? OCR活用で業務最適化をする方法

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    OCRを導入したい、または導入しているけれど、どのように活用すべきかでお悩みではありませんか。OCRは、使い方次第で業務効率化や最適化につながります。そしてOCRによる電子化とRPAによる自動化を組み合わせることで、さらなる最適化や効率化を期待できます。 今回は、OCRで納品書など社外からの書類の電子化で業務を最適化する方法をご紹介します。

    OCRで納品書など社外からの書類の電子化及びペーパーレス化をおすすめする理由

    はじめにOCRで納品書を電子化及びペーパーレス化をおすすめする理由をご紹介します。

    紙ベースの情報をデータベース化と一元管理ができる

    紙ベースの情報とは各種書類や名刺、注文書や発注書、納品書など、紙に印字されただけで社内や組織内で目視によるチェックや手入力をしている情報を指します。もちろん、人力による電子化やデータベース化も間違ってはいないのですが、OCRを用いてデータベース化するほうが圧倒的にスピーディーになります。単調になりがちな事務作業は、人員を多く必要としますし、時間もそれなりにかかってしまいます。少子高齢化が今後いよいよ加速することを考えると、そうしたアナログな方法ではリソース的に遠からず限界がくることは目に見えています。対策は早いに越したことはありません。 OCRによって紙ベースの情報を簡単にデータベース化・一元管理できるようになれば、その後のデータ連携や情報の活用、共有にもつながり、必要な場所に必要な人員を割けるようになることから、リソース不足の解消も期待できます。また、一昔前であれば廃棄するしかなかった紙ベースの情報を蓄積することが、ビックデータとしての情報資産の蓄積につながることも重要視されています。

    OCR帳票設計で異なるフォーマットでも電子化可能

    OCR帳票設計を利用すれば異なるフォーマットでも電子化可能です。例えば、実務レベルでは納品書に限らず、さまざまな文書や帳票及び伝票などが存在しますが、読み込む部分を設定することで自動的に読み込めるようになります。 OCRが読み取り精度が低い、または決まった様式でなければ読み込めないというのは過去の時代の話で、現在では部分を選択して読み込むことはごく簡単な作業で済みます。間接的に社内の紙ベースの情報だけでなく、顧客や取引先、または発注先企業からの社外の紙ベースの情報も電子化し、情報資産として蓄積できるということです。

    OCRによる電子化とRPAの自動化は相性が良い

    OCRによる電子化とRPAの自動化は非常に相性が良いです。例えば、受け取った納品書や明細書をOCRで読み込むと自動的にRPAツールと連携し、在庫として登録する、または消耗品のリストとして登録するなどの「単なる転記」のような単調作業を完全に自動化できます。 事務作業においては、流れ作業の間に人間の判断が必要な部分もあることから、自動化できないという前提を持ってしまいがちですが、実はパソコンで操作するような簡単な事務作業であればRPAツールで自動化できるということをまずは知っておくべきと言えます。 また、受発注のような前後の流れがあり、作業や業務を受け渡ししながらデータを引き継いでいくようなパターンであれば、RPAツールを用いることで一連の流れそのものを自動化することも難しくないので、人の手によるうっかりミスやヒューマンエラーを低減しながら、膨大な事務作業の負担の軽減につながります。

    OCRで納品書など社外からの書類の電子化で業務を最適化する方法

    次にOCRで納品書など社外からの書類の電子化で業務を最適化する方法や考え方について、商品の受注や発注などの例を交えながらご説明します。

    注文書による受注を自動化する

    OCRで注文書を読み取ったら、必要な情報を基幹システムや業務システムへの登録や必要な担当者への通知や在庫の確認、または在庫を確保するような流れをの中で自動化できる部分を洗い出してRPAツールで自動化します。 可能であれば注文書が届いたという確認や折り返しの連絡の手順も含めて自動化するとかかる手間がさらに少なくて済みます。ただし、何らかの確定のタイミングでチェックできる体制を作ることも忘れないようにしましょう。顧客が10個のつもりで誤って1000個注文してしまった場合、1000個をそのまま届けてしてしまうようなことも実際にあり得るからです。システム的に一定の数を越えたり、明らかに異常な数値は担当に通知や連絡がいく仕組みを組み込んでも良いでしょう。

    注文の内容や在庫数に応じて発注の自動化を紐付ける

    もし、商品の在庫がなければ自動的に発注するような紐付けを行っても良いでしょう。もちろん、確定などのタイミングで目視によるチェックを挟む方が安全です。RPAツールによる自動化においてはあとは本当に大丈夫か監視する程度の事務が残るようなイメージを持っておくと思わぬ事故につながらないことも覚えておきましょう。 特に企業や組織の規模によっては、普段は100個前後でも、急に1000個に増えても不思議と思われずにそのまま受注されてしまうこともありますので、受注する側と同じように発注する側も注意すること、またはシステム的にエラーや通知となるようにしておくことが大切です。

    商品とともに到着した納品書を電子化する

    倉庫などで商品を受け取ったら、到着した納品書をOCRで読み込み電子化します。この時点で拠点間において適切なネットワークが構築されており、データベース化によって一元管理がなされていることが重要になります。商品が倉庫に到着したら、注文した部署にメールやFAXを送る、または郵送で納品書を送るといった不要な手間を増やさないようにしましょう。 商品の受発注のような作業や業務は確認の連続だからこそ、機械が間違えないことを上手に利用しながら、確認が不要な部分と必要な部分を切り分けながら、人間の手間を減らすことが重要です。

    納入された商品名や商品数がデータベースに反映される

    データベースによって一元管理されており、基幹システムへの入力をRPAツールに担わせることで、自動的に商品名や商品数が反映されるようになるので、納入したことを知らせるためだけの報告や連絡が不要になります。自動で納入され在庫が増えたらメールなどで通知する仕組みもRPAツールで自動化しても良いでしょう。また、在庫が確保された時点でデータベース上で注文に応じた納品書を作成、配送伝票の印刷や手配の指示をRPAツールで自動化すると、さらに事務作業が少なくなっていきます。 配送手配が済んだら配送伝票の伝票番号の連絡や発送メールなどを送る仕組みをRPAツールで組み込んでも良いでしょう。同時に発送して少なくなった分の在庫を再度発注する仕組みや品薄や在庫切れに応じて担当者に通知するなどの機能があると、発注忘れや注文忘れのようなヒューマンエラーも低減できます。

    イレギュラーな要素に対応するためのマニュアルを作る

    OCRで納品書など社外からの書類を電子化する中で、やはりイレギュラーな要素やパターンが現れてくるのも事実です。もちろん、それらが事務作業における人員が必要だった、または完全に自動化できないとされる原因ではありますが、それらの情報を蓄積することで自動で対処することは可能です。また、どんな場合においてもRPAツールで自動化された部分を手動で行える仕組みは必ず残しておきましょう。 その他、RPAツールによって自動化した部分の作業や業務がわからなくなってしまわないようにするためにも、手順をまとめたマニュアルを作って共有することも大切です。同時に属人化しないようにするため、またはブラックボックス化させないことも意識することをおすすめします。

    OCRやFAXの電子化の導入が難しい場合は「アウトソーシング」も視野に

    次にOCRやFAXの電子化の導入が難しい場合は「アウトソーシング」も視野にいれるべき理由について解説します。

    バックオフィス系業務のアウトソーシングとは

    職場の状況や環境によっては、「OCRやFAXの電子化を導入する余裕がない」こともあるでしょう。実際に人員不足、もしくはギリギリの人数で仕事を回している場合、たとえ効率的であったとしても「新しいこと」を始めるための時間と心の余裕がなくても仕方がないと言えます。 昨今ではアウトソーシングにおいてもオンライン化が進み、特にバックオフィス系業務はデータをアップロードしたり、共有したりすることで、新しい部門や部署ができたかのようなレベルでシームレスに連携することが可能です。 必要なデータを送り、処理されたデータが戻ってくる流れを作ることで、人員不足やギリギリの人数の状態でも、時間と心の余裕を創出することができます。

    データ化に関する作業や業務そのものを切り離すことが可能

    アウトソーシングでは、OCRによる紙の帳票のデータ化、またはFAX受注業務のデータ化など、一部の作業や業務のみを切り離すことができます。そのため、人力で作業する必要がなくなり、かつデジタル化やペーパーレス化の技術を導入しなくても、結果的に電子データを「早く」手に入れることができるのです。 アウトソーシングは家庭菜園と似ています。趣味であれば楽しい家庭菜園ですが、「野菜を安く手に入れるため」という目的を設定してしまうと、時間や労力に見合った成果を得るのは難しくなります。実際、土地、肥料、種、時間も含めて考えると、スーパーで野菜を買った方が効率的なのは間違いありません。データ化も同様であり、アナログかつ人力で自社対応や内製にこだわるあまり、負担ばかりが増えてしまうことを考えると、アウトソーシングに任せて、データ化されたファイルを受け取る方が効率的といっても過言ではないでしょう。

    時間や労力の負担を軽減することで職場環境を改善する余裕が生まれる

    アウトソーシングによって、データ化に要していた時間や労力の負担が軽減すれば、職場環境を改善する余裕が生まれます。現実問題として、人員不足やギリギリの人数になってしまうのは、職場環境に何か問題があるのが原因です。そして職場環境の改善ができないのは、日々の業務で時間や労力が失われてしまい、改善する余裕がないのが理由と言えます。 アウトソーシングによって、社内や組織内のリソースが開放されることで、職場環境を改善できれば、人員が定着しやすくなり、離職率も下がっていきます。古く、アナログで非効率なやり方から脱却、属人化の解消、負担の偏りの解消、業務標準化や業務平準化を行うことができれば、従業員の負担やストレス、心身の疲れも解消されるでしょう。結果的に働きやすく、長く勤めたいという職場環境に成長できるということです。

    雇用・採用・教育・育成に関するコストの削減にもつながる

    職場環境の改善によって、定着率が向上し、離職率が低下すれば、雇用や採用、教育や育成に関するコストも軽減されます。また、人員が足りない状況下であれば、人員確保に要するコストの負担を一時的に削減することにもつながります。現実問題として、雇用や採用に関する金銭的なコストはそれなりの金額になりますが、職場環境が改善されていなければ、せっかく雇ったのにすぐに辞めてしまうためにコストパフォーマンスが高いとは言えません。 言い換えれば、職場環境を改善した上で、雇用や採用に取り組むことで、コストに見合ったリターンが得られるという意味でもあります。アウトソーシングによって余裕を作り、職場環境を改善するという一見地味な施策に見えますが、継続的かつ持続的な企業や組織に成長するためには必須であると言えるでしょう。

    アウトソーシングで浮いた時間や人員でDX推進を行うのもおすすめ

    職場環境を改善する余裕や浮いた時間を、DX推進に向けるのもおすすめです。人員が足りず、ギリギリの状態から脱することで、OCRやFAXの電子化に取り組めるようになるでしょう。雇用や採用、教育や育成に関するコストおよび労力も削減できるため、人に悩まずDX推進ができるのは大きな利点です。 OCRやFAXの電子化によって、社内や組織内でデータ化ができるようになれば、将来的にアウトソーシングを自社対応・内製に戻すことも視野に入ります。例えば、一定の期間を区切り、職場環境の改善、雇用や採用、教育や育成に注力し、DXの推進で最適化や効率化に集中すれば、古く、アナログで、非効率なやり方からの脱却にもつながるでしょう。

    OCRやFAXの電子化を導入するか、アウトソーシングにするか悩んだ時の判断基準

    次にOCRやFAXの電子化を導入するか、アウトソーシングにするか悩んだ時の判断基準について解説します。

    OCRやFAXの電子化を導入する余裕があるかどうか

    職場の環境や状況によっては、アウトソーシングにすべきか、デジタル化に注力すべきか悩むこともあるでしょう。判断する基準はとても簡単で、OCRやFAXの電子化を導入する余裕があるかどうかです。現場や実務担当者の労力、時間を可視化し、通常の業務を進めながら技術が導入できるか、現実的に実現が可能かを精査しましょう。 人員不足かつギリギリの状況下であれば、職場環境を改善し、DX推進ができる余裕を作るためにアウトソーシングに任せた方が現実的と言えます。同時に、無理にOCRやFAXの電子化も含めて、ペーパーレス化を進めようとすると、作業に支障が出たり、負担が増えたりすることで、ネガティブな結果になることを留意しておきましょう。

    人員不足に関するコストの負担が大きいか、少ないか

    人員不足の状態は、常に雇用や採用に関するコストの負担が大きくなってしまいがちです。前述したように雇用や採用に関するコストパフォーマンスが悪い、リターンが少ないのであれば、アウトソーシングにコストを割り振った方がネガティブな状況から脱しやすいでしょう。 逆に、人員が足りており、雇用や採用に関するコストの負担が少ないのであれば、アウトソーシングよりもペーパーレス化にコストを割り振ることで、最適化や効率化が実現できます。もしくは、ペーパーレス化が実務で馴染む時間を創出するために、一時的にアウトソーシングするのも良いでしょう。

    従業員全体のITに対する理解やリテラシーがあるかどうか

    OCRやFAXの電子化をする人員の余裕や時間もあるが、ITに疎い、ITが苦手な従業員が多くて難しい場合も、アウトソーシングに任せた方が良いでしょう。一部の企業や組織においても、バックオフィス系業務は自社対応せず、オンラインのサービスやシステムに任せたり、完全にアウトソーシングにしていたりするケースもあります。 自社対応や内製によるコストよりも、外部委託やオンラインのデジタル技術に任せるコストの方が安く済むケースもあるということです。無理にIT化やデジタル化、ペーパーレス化を進めるのではなく、データ化そのものを切り離すことで、結果的にコストを抑えながら、最適化や効率化につながる可能性があるということを知っておきましょう。

    OCRやFAXの電子化のコストとアウトソーシングのコストを比較

    OCRやFAXの電子化など、データ化による最適化や効率化のコストと、アウトソーシングのコストを比較するのも判断材料になります。得られる結果が同じ「データ化」という部分に注目するという意味でもあり、時間や労力の負担も加味するとアウトソーシングが勝ることもあるでしょう。 また、「アウトソーシングのコストは低いが、ノウハウが蓄積されないのは困る」という視点もあります。たとえバックオフィス系の業務や事務系の作業が難しいものではないとしても、ノウハウや手順を手放してしまうことで、後々に困ってしまうことも考えられるでしょう。その場合はOCRやFAXの電子化に注力し、投資した方がベストと言えます。

    「現実的なのはどちらか」という視点を持つことも大事

    データ化に関して言えば、現在の状況をしっかりと精査した上で「現実的なのはどちらか」という視点を持つことも大事です。いわゆる「絵に描いた餅」「机上の空論」とならないようにするため、職場環境の改善とともに、企業や組織として成長できるのはどちらなのかを考えるべきと言えます。 一番困った状況は「結局、何も改善しなかった」という形です。人員が不足したまま、リソースが足りないまま、データ化やデジタル化も進まないままとなれば、継続的かつ持続的な企業および組織とは言えません。現実的に状況を改善できるのが自社によるデータ化か、アウトソーシングかという視点で、停滞させず、前に進める方を選ぶことが大切です。

    まとめ:実務レベルで運用するためにも適切なOCRの導入を

    今回はOCRで納品書など社外からの書類の電子化で業務を最適化する方法をご紹介しました。 OCRとRPAを組み合わせる方法として、簡単な受発注における例を出しましたが、その他の業務や作業において発生する社内外の書類もOCRで読み込む体制、または誰でも気軽にOCRが使える状態にすることで、さらに様々な範囲の業務をRPAによって自動化できるようになります。同時に一見すると役に立たないような情報であっても、蓄積されビックデータとして育つことで、将来的に価値のある情報資産となることも忘れてはいけません。 しかし、OCRは便利そうだけれど、自動化も含めた業務プロセスの構築が現実的に見えないとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。その場合は当社の提供する「AnyForm OCR」の利用をおすすめします。AnyForm OCRはOCR帳票設計や実務で使いやすい現場に即したインターフェイスを持っており、実務レベルでOCRを導入できる機能を複数備えております。同時に今回お話したような自動化を可能とするためのRPAツールとの連携も可能です。この記事でご紹介したことはほぼ実現可能ですので、ぜひともこの機会にお問い合わせ、ご相談ください。

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