入力業務の平準化で、属人化によるリスクを無くす方法
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入力業務の属人化リスクを回避するため、OCRを検討したことはございませんか。
ひと昔に比べOCRの読み取り精度は大幅に向上しており、帳票設計で読み取り箇所を指定すれば誰でも簡単にOCRによる電子化ができるようになりました。また、熟練社員のナレッジをシステムとして構築して、既に様々な業界、業種において現場・実務で利用されている技術になっています。
今回は、OCRを使った入力業務を平準化する方法についてお話します。
入力業務における課題
はじめに入力業務に起こりがちな課題についてみていきましょう。なぜ入力業務が属人化するのか
一般的に専門性の高い業務や長期間専任の担当者が行う業務は属人化が生じやすい傾向にあるとされています。なぜなら個人が持つ知識やスキルをマニュアル化して共有することが難しいからです。
これは入力業務にも当てはまります。毎日届くさまざまな請求書や納品書を効率的に処理するには、書類の形式や項目、商品名に紐づく商品コードなど、長年の経験で蓄えられた知識により処理能力を個人が高めているからです。
ベテラン社員に頼った業務体制におけるリスク
長年の経験で熟練した社員が、短時間で間違いがなく入力業務をしているから大丈夫という考えをどこかでお持ちではないでしょうか。確かに現時点では問題ないかもしれませんが、同時にリスクを抱えています。
・ベテラン社員が急に退職して業務が滞る
・代わりとなる社員の教育に時間とコストがかかる
・社員が育つまでに入力処理が遅延する
・ベテラン社員になるほど高額な給与が必要
・ベテラン社員が休暇を取りにくい環境になっている
入力業務の属人化を解消するOCRの仕組みと基本
はじめにOCRの仕組みや電子化の基本を解説します。異なるフォーマット・配置・形式の帳票を分類できる
帳票設計は異なるフォーマット・配置・形式の帳票を分類することができます。請求書、納品書、注文書など、それぞれが異なる取引先、顧客の帳票であったとしてもしっかりと分類して必要な情報を任意で電子化することが可能です。
帳票上にある情報を項目ごとに紐付けしながらデータベースに登録できる
帳票設計は帳票上にある情報を項目ごとに紐付けしながらデータベースに登録できます。異なる帳票であっても、商品名や個数などを一元管理できるため、バラバラの帳票から目視によるチェックで拾い出して転記する必要はありません。
目視によるチェックと人力のデータ入力から解放される
帳票設計を行った時点から、その帳票で目視によるチェックと人力のデータ入力の手間や負担が少なくなります。帳票の数が多ければ多くなるほどその恩恵は大きいです。実際に帳票は支出に関連することが多く、処理が遅れると利益までの時間が遠ざかってしまいます。単純に請求書の作成が間に合わなければ、タイミングよっては支払いが遅れてきます。同様に取引先に支払うための処理が遅れれば、企業や組織としての信頼性に欠けることになりかねません。また、事務作業の負担が大きく削減されることで、心理的、体力的な負担も大きく低減されます。
様々なコストの削減、リソースの開放、うっかりミスやヒューマンエラーの低減
社内や社外からの帳票が帳票設計によって誰にでも簡単に電子化できるようになると、時間的なコスト、人的なコストの削減とともに、人的なリソースも開放されます。また、単調かつ繰り返しの入力作業が人間の手から離れることで、うっかりミスやヒューマンエラーの低減も期待できます。もちろん、何らかのエラーや読み取り不可などの場合に目視によるチェックは必要となりますが、自分自身でチェックして入力するよりも大幅に手間が削減されるのは確かです。
OCRで属人化を解消する方法
次に、電子化・ペーパーレス化による業務の平準化や属人化を解消する方法をご紹介します。
入力業務の平準化とは
業務の平準化とは「誰でも処理できる入力業務における作業手順を構築」することを指します。事務処理においては、ただ単にデータ入力をするようなものから、即時判断をしながらスムーズに処理するものまで様々です。
業務を平準化することで、誰でも処理ができるようになり、お互いがお互いをサポートすることも可能になります。同時に有給休暇の取得率アップ、残業時間の削減、作業や業務の再配分など、働き方改革にもつながるというメリットがあります。
業務の平準化における課題
・処理や判断が複雑で共有化が難しい
・ベテランのナレッジ、ノウハウを引き継ぐ仕組みがない
上記は業務の平準化における課題です。事務処理は簡単そうにみえても、時間も手間もかかります。また、慣れている人とよくわかっていない人では作業効率に異なるため、無理に手伝ってしまうと、自分自身の業務が遅れることもあり、気軽に手伝えないこともあります。気軽に手伝えないことで、ナレッジやノウハウが共有されず、結果として移動や転勤、退職などのタイミングで業務やその引き継ぎが滞ることにもなりかねません。これらの課題は属人化による影響が大きいことから、業務の平準化するためには解消する必要があります。
OCRによる電子化・ペーパーレス化は属人化の解消に最適のタイミング
OCRによる電子化・ペーパーレス化は属人化の解消に最適のタイミングです。なぜなら、OCRを導入するために、業務プロセスや作業手順の洗い出しを行い、業務プロセスや作業手順を再構築するからです。
OCRによる電子化・ペーパーレス化は属人化を解消するための考え方
OCRを導入するタイミングで、誰でも簡単に利用できるようにしましょう。特定の担当者でしか電子化・ペーパーレス化できないという状況にしてはいけません。同時にOCRに対応するために事務処理の洗い出しや把握をする時に、ベテラン社員のナレッジやノウハウを共有しましょう。例えば、事務処理のベテランは「楽をすること」と「間違えないコツ」や「間違いに気付くコツ」などを意識します。これらに「慣れる」ことで、自然と正確かつ高速な事務処理が可能となります。直感的にベテランが行っていることを言語化してもらい、実際の作業手順に組み込むこと、マニュアル化すること、新人社員や中途採用の教育で教え込むことをおすすめします。
OCRのマスター参照機能も有効活用
ベテラン社員のナレッジやノウハウにて、顧客ごとの製品IDや商品コードの知識があります。
これらの情報は、長年の経験によって記憶されているものですが、OCRのマスター参照機能に登録することで、毎回調べることなく誰でも簡単に商品と商品コードを紐づけることが可能になります。OCRではベテランのナレッジをシステムとして構築することができます。
属人化の解消が職場環境の改善や最適化・効率化の基盤となる
入力業務・事務処理・データ入力などの業務を誰でも行えるようになれば、属人化が解消されるだけでなく、職場環境の改善や最適化・効率化の基盤が構築されます。誰かが急に休んでも大丈夫、自分自身も気兼ねなく休める、誰もが休みたい時に休めて、誰が休んでも業務プロセスが遅延しなくなります。その他にも作業や業務の再配分、人員の再配置も可能となり、属人化によって特定の人が働きすぎたり、無理をして心身を病んだりすることも少なくなるでしょう。
これらは働き方改革にも通じる部分であることから、OCRの導入により属人化を解消し、業務の平準化を進めることを前向きに検討してみてください。
まとめ:OCRを導入して属人化の解消、業務の平準化を進めよう
今回はOCRを使った入力業務を平準化する方法についてお話しました。
OCRの帳票設計を誰でもできるようにすること、誰もが自分自身で電子化することができるようになれば、業務の平準化が進み、属人化が解消されるとともに、属人化しにくい業務プロセス・作業手順が構築されます。そして、電子化・ペーパーレス化の基盤が整うことで、その先にあるオンライン化や電子契約、ECなどの技術も受け入れやすくなり、DXの推進と働き方改革も進めやすくなるでしょう。
もし、既にお使いのOCRの帳票設計に不満がある、もしくはOCRを導入していないのであれば、ぜひともOCRの導入や乗り換えすることをおすすめします。
当社の提供する帳票のデータエントリー業務を効率化するソリューション「DEFACT」シリーズは柔軟な帳票設計が可能であり、ユーザーインターフェイスも優れていることから、誰でも簡単にOCRができます。OCRによる読み取りを専任にすることなく、誰もが自分の席や部門や部署のスキャナーで読み込むことができるため、読み込む作業そのものの時間や手間も大幅に削減されますので、ぜひともこの機会にご相談、お問い合わせください。