顧客満足度を向上させる「従業員の負担の軽減」や「リソースの確保」に必要な技術とは
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顧客満足度を向上させるためには、従業員満足度の向上も並行して考える必要があります。企業や組織の外側ばかりに目を向けて注力するのではなく、内側である従業員を大切にすることを見落とすべきではないということです。
今回は顧客満足度の向上を目指す時に忘れがちな視点、そして従業員の負担の軽減やリソースの確保に必要な技術と考え方についてお話します。
顧客満足度の向上を目指す時に忘れがちな視点
はじめに顧客満足度の向上を目指す時に忘れがちな視点について解説します。従業員のモチベーションやブランドへの理解度
従業員のモチベーションやブランドへの理解度は顧客満足度の向上に影響します。単純に対面での顧客対応だけでなく、電話応対やメールなど間接的なコミュニケーションにも従業員の態度・言動が反映される可能性があるためです。ブランドへの理解度も同様であり、顧客がイメージするブランド像と従業員のイメージするブランド像に差異がある場合、顧客の理想からかけ離れてしまう結果となり、必要以上にがっかりされたり、ファンやリピーターとしての意欲が消えたりしてしまいます。いわゆる顧客離れ、ユーザー離れとなり、利益や売上が徐々に減少していくことになるでしょう。
不平や不満の出にくい職場環境の構築
新しい商品やサービスの開発、またはブランディングやマーケティングなど、対外的な部分には力を入れるが、社内や組織内に力を入れていない場合があります。結果的に良い商品、良いサービス、良い販促ができているつもりが、社内や組織内は不平や不満の温床となり、ブランドイメージと乖離してしまうような状況に陥ってしまいます。結果的に前項と同じように従業員のモチベーションやブランドへの理解度が下がりますし、何よりも企業や組織に対する信頼も損なわれていきます。極端なことを言えば、従業員に愛されない企業や組織が良い商品や良いサービスを提供し続けることはできません。そのため、顧客満足度を向上させるためにも不平不満の出にくい職場環境を構築する必要があります。
ムリ・ムダ・ムラがない業務プロセスや作業手順
いわゆる業務改善や生産性の向上といった、ムリ・ムダ・ムラがない業務プロセスや作業手順の構築や運用にも注力されないことがあります。従業員が無理をしていても、無駄なことをしていても、サボッたり、ヒマそうにしている人がいても放置しているような状況です。ムリ・ムダ・ムラのある職場環境は属人化や業務プロセスのボトルネックを引き起こしやすく、離職率も高く、定着率は低いというような環境になりがちです。そのため、業務改善や生産性の向上に注力せず、誰かに負担が強いられ、非効率的な作業手順や無駄にコストや時間を浪費してしまうことになり、生産性の向上や顧客満足度の向上など考えられない状況に陥ります。
従業員全体に心身ともに余力および余裕があること
そもそも、従業員全体に余裕のない職場は顧客満足度が向上しにくいです。従業員が心身ともに余力および余裕がない時点で顧客対応、商品やサービスの質にネガティブな影響を与えてしまうためです。余力や余裕がない状況とは、職場環境に問題があるということ、万年人手不足、属人化したまま離職や退職されノウハウやナレッジが蓄積・共有されない、その他にも業務の可視化も行われておらず、適切な人員配置も適切な作業配分もなされていないような状況が該当します。
顧客から見えるのは商品やサービス=従業員の品質であるということ
顧客やユーザーから見えるのは商品やサービスです。そして、商品やサービスの質は従業員の質と直結します。そのため、顧客満足度を向上したい、そのために業務改善を行いたいと考えるのであれば、従業員満足度の向上を目指すべきなのは明白です。しかし、従業員満足度と言われても、別段、厳しい職場環境を強いているわけでも、劣悪な環境をわざと構築しているわけでもないと考える場合もあるでしょう。だからこそ、雇用する側が見落としがちな部分を理解し、その上で従業員の負担の軽減やリソースの確保に必要な技術や考え方を知っておくべきと言えるのです。
従業員の負担の軽減やリソースの確保に必要な技術と考え方
次に従業員の負担の軽減やリソースの確保に必要な技術と考え方をご紹介します。事務系の作業やバックオフィス系の業務のIT化およびデジタル化
従業員の負担を軽減するためにも、まずは事務系の作業やバックオフィス系の業務のIT化およびデジタル化を進めましょう。OCRによるペーパーレス化、FAXの電子化などデータ入力業務に関する技術を取り入れるべきです。また、IT化やデジタル化が進むことで、さらにDXの推進もしやすくなります。古くアナログで非効率的や作業手順に固執せず、新しく効率的な方法を受け入れることが、従業員の負担を軽減し、リソースを確保する方法だと理解しましょう。
必要に応じて外部委託・アウトソーシングも効果的
状況や環境にもよりますが、必要に応じて外部委託・アウトソーシングを利用するのも効果的です。せっかく、能力・スキル・経験・知識を見込んで雇用したものの、生産性に乏しい業務や作業に従事させてしまってはもったいないからです。アウトソーシングを活用し、本来集中すべき作業や業務に従事できる環境を整えることで、生産性も向上します。生産性が向上するということは、商品やサービスの質も向上し、ブランドとしての価値が高まっていきます。結果として利益や売上を生み出しやすい企業体質となり、価値のあるブランドとして顧客やユーザーから信頼や支持を集められるようになり、もちろん顧客満足度も向上するでしょう。
誰でもサポートや代わりができるように業務を標準化する
IT化やデジタル化とともに業務を標準化することも進めていくべきと言えます。業務の標準化によって、誰にでもできる仕事は誰でも対応できるようになれば、お互いがお互いをサポートしやすくなるからです。お互いがサポートできる環境は働き方改革にもポジティブな影響を与えます。各種有給休暇の取得、残業の削減やゼロの他、テレワークへの対応もしやすくなるでしょう。また、そのためにもIT化やデジタル化を進めて、従業員全体がIT技術に慣れておくことも重要です。特に技術的リソースや知見の薄い業界や業種ですと、IT化やデジタル化が進まない=古くアナログで非効率な環境から脱却できないケースもありますので、業務の標準化とセットでIT化やデジタル化に対応することをおすすめします。
時間的な余裕や気持ちの余裕が顧客対応の品質向上につながる
IT化やデジタル化=DXの推進が進み始めて、同時に業務の標準化が進んでくると、業務の可視化も進みやすくなることから、適切な作業分配や適切な人員配置がしやすくなります。結果的に属人化や業務プロセスのボトルネックも解消され、業務プロセス全体のスピードも向上するでしょう。適切な作業分配や適切な人員配置が進むことで、時間的な余裕、そして気持ちの余裕が生まれてきます。同様に有給休暇の取得が進み、残業時間が削減されていけば心身ともに健康な状態を継続しやすくなり、不平不満とはかけ離れた働きやすく、長く勤めつづけたい職場環境、すなわち、従業員満足度の高い職場環境が構築されます。
従業員満足度が高くなれば、結果として顧客満足度が向上することを考えると、積極的かつ前向きに社内や組織内、従業員に対するケアやサポート、思いやりのある業務改善を進めるのが効果的だということを覚えておきましょう。
まとめ:従業員の心と時間の余裕が顧客満足度に直接影響するということ
今回は顧客満足度の向上を目指す時に忘れがちな視点、そして従業員の負担の軽減やリソースの確保に必要な技術と考え方についてお話しました。従業員の心と時間の余裕は、そのまま顧客への対応に影響します。同様に商品やサービスを担う従業員に気持ちの余裕があれば、うっかりミスやヒューマンエラー、または雑な対応やトラブルやクレームに発展する態度や言動は生じません。
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