ブラックボックス化や属人化しがちな業務こそ「標準化」すべき理由とその方法について

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    ブラックボックス化や属人化は企業や組織において解消・解決すべき課題であり問題と言えます。 なぜなら、ブラックボックス化や属人化は不要なコストやボトルネックの原因になるなど、デメリットやリスクでしかないからです。 今回はブラックボックス化や属人化の課題や問題、業務を標準化すべき理由、そして業務を標準化する方法や必要な下準備についてお話します。

    ブラックボックス化や属人化の課題や問題

    はじめにブラックボックス化や属人化の課題や問題について簡単に説明します。

    ブラックボックス化は「なぜ動いているかわからない」

    ブラックボックス化は、DXの推進において顕在化した「レガシーシステム」がわかりやすい事例です。レガシーシステムとは「なぜ動いているかわからない」もしくは「保守や改修する技術者が存在しない状態」のシステムであり、業界や業種問わず大きな課題となっています。 通常の業務においても、Excelのマクロや数式といった簡単なものでさえ、最初に作成した人が退職および離職してしまうことでブラックボックス化して業務に支障が出てしまうことがあります。同じく、簡単な業務・作業においても「今までどういった手順で行っていたのか」が共有されないことで、ブラックボックス化=手が出せない状態に陥ります。

    属人化は「その人でなければできない」

    属人化はスキルや経験則、センスを持つなど特定の人材に頼っている状態であり、ブラックボックス化と同様にその人が退職および離職してしまうと業務に支障が出てしまいます。属人化は特定の作業および業務に関して、「その人でなければできない」というだけではなく、営業職など「その人でなければ詳しい内容や事情を知らない」ということも課題であり問題です。 また、特定の権限や役割を持つ人材が担っていた業務や作業も属人化しやすく、中でも何らかの判断を伴うような場合ですと、いわゆるさじ加減がわからないままになり、業務が停止、停滞する恐れがあります。その他、事務系の作業やバックオフィス系業務においても、手順や処理自体は簡単なのに担当者がいないだけで事務処理が進まないような状態も属人化と言えます。

    ナレッジやノウハウの蓄積不足と勘や経験則、センスによる弊害

    ブラックボックス化や属人化を引き起こすのは、ナレッジやノウハウの蓄積や共有が行われないこと、または勘や経験則、センスなど個人差のあるものが主な原因です。単純に作業マニュアルがない、OJTと称して口頭や対面でのみやり方が伝授されているような現場ですと、ブラックボックス化と属人化の両方が根付いてしまいます。 同様に、数値化や言語化しにくい勘や経験則、センスの必要なものなども、蓄積や共有がしにくいため、ブラックボックス化や属人化した際に解決が難しくなってしまう傾向にあります。ブラックボックス化も属人化も決して難しい作業や業務だけでなく、簡単で誰にでもできることが蓄積・共有されておらず、一度もその作業を行ったことがない人ばかりなのが原因と言えるでしょう。

    業務標準化すべき理由について

    次に業務標準化すべき理由について解説します。

    作業を覚えやすく、働きやすい環境が整う

    業務標準化はブラックボックス化や属人化とは真逆の存在と言えます。作業手順や業務の流れを可視化して、かつ透明化することで誰にでも作業や業務を行えるようにする仕組み・考え方が業務標準化です。 業務標準化は作業を覚えやすく、働きやすい環境が整うため「誰かがいないから業務が進まない」や「担当でなければわからない」ということが発生しなくなるため、欠員等が生じても業務に遅延が生じることがありません。また、業務標準化を基軸としてマニュアル化やジョブローテーションを行うことで、誰でもマニュアルを見ればわかる、もしくは一度は経験したことがある状態になり、お互いがお互いをフォローしやすい環境も整います。

    勘や経験、センスによる差が生じにくい

    業務標準化はいわゆる料理のレシピのイメージが一番近いです。適当なさじ加減で料理するのではなく、しっかりとしたレシピがあることで、誰が料理をしても、ほぼ同じ味になるような考え方や仕組みが業務標準化だからです。 逆に言えば、勘や経験、センスを必要とする作業や業務は業務標準化ができないということでもあります。業務標準化は同じ手順を繰り返せば誰にでもできる作業、もしくは複雑でも手順さえわかれば誰でもできる業務でなければ業務標準化できないからです。無理に勘や経験、センスを必要とする作業や業務を業務標準化しようとすると、歪みやネガティブな影響があることを理解しておくべきと言えます。

    ブラックボックス化や属人化しにくい

    業務標準化が進めば進むほど、勘や経験、センスによる差が生じにくくなり、結果的にブラックボックス化や属人化が発生しにくい環境が整い、特定の誰かがいなくても業務が回るようになります。すなわち、働き方改革のしやすい環境が整うということでもあり、有給休暇の取得率の向上、残業時間の削減、時短への対応、リモートワークやテレワークへの対応など、柔軟に働ける環境が整備されるようになります。 言い換えれば、ブラックボックス化や属人化が解消されていない職場では、働き方改革も進められないということです。誰かがいなければ業務が進まない、わからないからできないという状況となり、作業や業務を別の人が覚えるのもむずかしくなります。業務標準化が進まないことで働きにくい環境のままとなり、離職率の上昇、定着率の低下といったネガティブな循環から脱することができなくなります。 22182396_m.jpg

    業務標準化する方法や必要な下準備とは

    次に業務標準化する方法や必要な下準備とは何かご説明します。

    業務標準化しやすい業務を精査・選定する

    まずは業務標準化の対象となる業務や作業を抽出することからはじめましょう。事務系の作業やバックオフィス系の業務など、誰が行っても同じ結果になる業務や作業から業務標準化を進めるのがスムーズです。 その他にも職場において「やろうと思えばできるけど、やらない」ような作業・業務はたくさんあります。業務標準化を進める際に業務の可視化をすること、マニュアルなどで言語化しておくことで、「やろうと思えば、誰にでも簡単にできる」ような環境にするのが理想です。

    時間や労力の削減効果が高い業務・作業を優先する

    業務標準化においては、時間や労力の削減効果が高い業務や作業を優先しておこないましょう。単純な作業で同じことの繰り返し、日々、処理を必要とし、処理しなければ蓄積されてしまうような業務・作業の業務標準化から始めるのがおすすめです。 実際に時間や労力が削減されはじめると「なぜ、今までこんなに時間をかけていたのか」もしくは「なぜ、こんなに苦労していたのか」ということに気付きます。誰にでもできることを特定の人物に任せてしまうことの弊害でもあり、属人化とブラックボックス化が解消されることによる利点と言えるでしょう。

    業務標準化のためのIT技術やサービスを選定・導入する

    業務標準化は最適化や効率化など、職場環境改善にもつながっていきます。そのため、最適化や効率化ができるIT技術やサービスを選定し、導入することで業務標準化が進みやすくなります。すなわち、DXの推進も並行して進めていくことで、業務標準化と働き方改革も進んでいくということでもあります。 DXの推進においてもブラックボックス化や属人化の解消は大きな課題であり問題であることから、さまざまな技術が開発され、実務レベルで利用できる仕組みも増えてきました。事務系の作業やバックオフィス系の業務で言えば、OCRによるデータ化、FAXの電子化など、ペーパーレス化やオンライン化に向けて技術は導入しやすく、業務の流れに組み込みやすいので大変おすすめです。

    まとめ:誰にでもできることを増やしつつお互いのスキルを伸ばせる環境を作ろう!

    今回はブラックボックス化や属人化の課題や問題、業務標準化すべき理由、そして業務標準化する方法や必要な下準備についてお話しました。 ブラックボックス化や属人化は、一時的でも一個人の能力に頼ってしまったり、ノウハウやナレッジの蓄積・共有が行われていなかったりすることが原因です。業務標準化によって、一個人に頼りすぎないこと、そして誰にでもできるように落とし込んでおくことで、そもそものブラックボックス化や属人化が発生しにくい環境を整えることをおすすめします。 当社が提供する帳票のデータエントリー業務を効率化するソリューション「DEFACT」シリーズを利用することで、業務標準化しやすい事務系の作業やバックオフィス系の業務のDX推進が可能です。OCRによる手書き文字のデータ化、FAXの電子化、必要に応じてFAX業務のアウトソーシングも可能ですので、ぜひともこの機会にご相談、お問い合わせください。

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