脆弱性とは何か?業務を安心・安全に行うためのセキュリティ基盤を維持するための考え方
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日常的な業務のためにパソコンを利用している場合、脆弱性とは何かわからなくてもほとんどの人が困らないのが普通です。雇用する側、管理する側が脆弱性について理解し、セキュリティ対策を怠ってない結果であり、従業員はセキュアな環境で安心・安全に働けるという健全な状態でもあります。
今回は脆弱性に関する基礎知識、脆弱性への対処法、そして業務を安心・安全に行うためにセキュリティ基盤を維持するための考え方についてお話します。
脆弱性に関する基礎知識
はじめに脆弱性に関する基礎知識について簡単に解説します。
脆弱性とは
脆弱性とはOS・ソフトウェア・システム・プログラム、または物理的なデバイスにおけるセキュリティ上の欠陥を指しており、セキュリティホールもほぼ同等の意味です。
脆弱性はサイバー攻撃や内部不正に悪用されてしまうことがあり、脆弱性への対処を行わなければ実質的に防御できていない無防備な状態であるため、何らかの被害を受ける可能性が高まります。
特に昨今ではほとんどの企業や組織が何らかの形でインターネットに接続している=オンラインであるため、サイバー攻撃を行うような悪意のある第三者に常に狙われ続けているような状況です。そのため、脆弱性への対処は企業や組織においても最重要課題であり、既知の問題から未知の問題まで、常にリアルタイムで対策を行い続ける必要があります。
脆弱性におけるリスクや脅威
脆弱性におけるリスクや脅威は企業や組織の活動で生じるデータ・顧客情報・機密情報の悪用です。
・情報漏洩
・データの改ざん
・データの暗号化
・個人情報の悪用
・機密情報の盗難
上記は一例ですが、情報およびデータを本来の意図や目的とは別に悪用および攻撃されるのが脆弱性のリスクや脅威です。言い換えれば、脆弱性に適切に対処していれば、リスク・脅威に晒されにくくなるということです。
そして、それぞれのリスクや脅威は金銭的なコスト、社会的信用の失墜、顧客離れやユーザー離れなど、企業や組織としての存続が危ぶまれるようなセキュリティインシデントの要因になり得ることから、脆弱性への対策は企業や組織として必要不可欠であることは明白です。
脆弱性が理由でも企業や組織としての責任は免れない可能性が高い
直接的にサイバー攻撃や内部不正の被害を受けた企業や組織は本質的には「悪意のない被害者」です。しかし、サイバー攻撃や内部不正によってデータ・情報が悪用されてしまうことで、悪意はなくても間接的に加害者になってしまいます。
例えば、顧客やユーザーからすれば、ファンやリピーターとして、ブランドを気に入っており、かつ信頼していたのに、サイバー攻撃や内部不正によって自身の個人情報が流出、悪用されてしまえば、企業や組織に責任を取ってもらいたいと考えるのはごく自然なことです。
実際に脆弱性が理由で、かつ脆弱性への対処法や解消する手段があるのにも関わらず、対処しないまま、脆弱性を放置したままであれば、企業や組織としての責任は免れない可能性が高いことから、無駄なコストを発生させないためにも、利益や売上を浪費させないためにも脆弱性への対処は徹底しなければなりません。
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脆弱性への対処法
次に脆弱性への対処法をご紹介します。
OSやソフトウェアのアップデートを欠かさない
まずは脆弱性への対処法の基本でもあるOSやソフトウェアのアップデートを欠かさないことから始めましょう。もし、アップデートに要する時間が気になる場合は勤務時間外や営業時間外にアップデートを行う仕組みを導入して、業務に支障が出ないような形でアップデートするのがおすすめです。
ただし、OSや他のソフトウェア、独自の基幹システムに影響が出る可能性があり、検証が必要な場合もあるでしょう。その場合においても検証や不具合の確認、不具合の対処を限りなく短時間で行える体制を整えておき、OSやソフトウェアがアップデートされていない期間を短くすること忘れないようにしてください。
常に最新のセキュリティ情報を収集しておく
情報システム部やセキュリティ担当だけでなく、管理する側、雇用する側の人間も常に最新のセキュリティ情報を収集しておきましょう。OSやソフトウェアの開発元や提供元にもよりますが、アップデートの日時や内容のアナウンスは前もって行われるため、日頃から気にしておくことで知らなかった、わからなかったということを軽減できます。
同時にアップデートの日時や内容が判明した時点で、現在の環境における影響や不具合の可能性を考え始めるべきです。もちろん、実際にはアップデートしてみないと判明しない不具合や影響も考えられますが、前もって準備しておくことはが大切です。
情報システム部やセキュリティ担当の雇用・配置・育成
業界や業種によっては難しい場合もありますが、ある程度の人数や規模の企業や組織であれば、情報システム部やセキュリティ担当の雇用・配置・育成も行うべきです。
特に昨今では業界や業種問わず、DXの推進が必要とされていますが、セキュリティ人材が雇用できていないケースが散見されます。最新のIT技術を導入したのに、サイバー攻撃の被害を受けたり、情報漏洩やデータの改ざんの被害にあったりしては元も子もありませんので、DXの推進をする場合はセキュリティ人材についてもセットで考えることをおすすめします。
業務を安心・安全に行うためにセキュリティ基盤を維持するための考え方
次に業務を安心・安全に行うためにセキュリティ基盤を維持するための考え方について説明します。
従業員が常にセキュリティを気にしながら働く必要のない環境づくり
雇用や管理する側だけでなく、従業員側もセキュリティに関心や意識を持つことは重要です。しかし、基本的には雇用や管理する側がセキュアな職場環境を構築するものだと考えるべきと言えます。
従業員がセキュリティに気を使いながら働かずに済めば、自分の職務・業務に集中できます。すなわち、生産性の向上のためにも雇用する側がセキュアな職場環境を構築するのは必然であるということです。
基幹システムや社内システムなど、独自のシステムの脆弱性の検証を行う
OSや市販のソフトウェア、またはOSSなどのアップデートだけに気を取られてはいけません。社内や組織内、またはオンラインにつながっている基幹システムや社内システムなど、独自のシステムの脆弱性を検証することも大切です。
必要に応じて、外部の第三者機関や業者によるシステムのチェックや開発会社に定期的なメンテナンスを依頼するなど、システムが作られた当初のままで放置しないようにしましょう。将来的に独自のシステムが「レガシーシステム」として負の遺産になることも考えられますので、セキュリティも含めて、最新の技術への切り替えることも定期的に検討することをおすすめします。
OSやソフトウェアのアップデートは雇用する側が制御および一元管理する
脆弱性の対処で一番大切なのはOSやソフトウェアのアップデートを雇用する側が制御および一元管理することです。どんな理由であれ従業員側の個人の考えや意志を尊重する必要はありません。また、何らかの理由ですぐに脆弱性に対処できない場合は外部に委託するか、場合によってはサービスの一部を停止するなど、脆弱性による被害を最小限に留めるための施策をあらかじめ決めておくことを忘れないようにしましょう。
まとめ:脆弱性への対処は従業員任せではなく、雇用する側の義務
今回は脆弱性に関する基礎知識、脆弱性への対処法、そして業務を安心・安全に行うためにセキュリティ基盤を維持するための考え方についてお話しました。
職場環境におけるセキュリティは従業員のセキュリティ意識も大切ですが、雇用する側、管理する側が前もってシステム的にセキュリティ対策を行うことを義務だと考えましょう。従業員が安心・安全に業務を行える環境とは、業務に集中できる環境でもあり、生産性の向上に必要不可欠だからです。
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