手書き申込書の集計に困った時に役立つ考え方と入力業務の負担を削減する技術や仕組み
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手書きの申込書の集計はとても大変です。時間も人も多く必要であり、大抵は迅速に処理しなければならないため、現場で働く人に負担がのしかかります。場合によっては、忙しすぎて心身の健康を損ない、離職してしまう人が増えてしまうこともあるでしょう。
今回は手書き申込書の集計に困ってしまう理由、手書き申込書の集計に困った時に役立つ考え方、そして入力業務の負担を軽減する技術や仕組みについてお話します。
手書き申込書の集計に困ってしまう理由
はじめに手書き申込書の集計に困ってしまう理由を簡単に説明します。
目視によるチェックと人力での入力作業は時間がかかる
手書きの申込書の集計を目視によるチェックと人力の手入力で行っている場合、時間と人が多く必要です。そのため、人が準備できなければ時間がさらに必要となり、処理しきれなくなってしまいます。
DXの推進が注目されている現代においても、まだまだ紙を基軸とした作業手順や業務の流れはなくなっていません。政府官公庁や地方自治体においても、オンライン化やペーパーレス化が進められているものの、結局は人員が不足している状況下で、無理に新しい技術を導入しようとしているため、完全なるオンラインやペーパーレスは実現できていません。
民間においても同様であり、大手有名企業で投資できる余力が十分あれば別ですが、人数を揃えることでしか処理できないのに、人数を揃えることができないというのが現状です。むしろ、IT技術やアウトソーシングに投資した方がコストパフォーマンスに優れるのですが、導入を検討する余裕がないため結果的に放置され、入力作業にかかる時間を短縮できない状況が続いてしまいます。
手書き申し込みの利便性の高さが膨大な作業を作り出してしまう
手書き申し込みは「読み・書き」さえできれば誰にでも申し込みや手続きができるという点において、非常に利便性が高いです。パソコンやスマートフォンが使えない人でも気軽に申し込みや手続きが行えるということは、幅広い年齢層がターゲット、顧客層になるのも利点と言えます。
もちろん企業や組織としては利益や売上につながるため喜ばしいことですが、利便性の高さが膨大な作業を作り出すこととなり、ボトルネックが生じることでクレームやネガティブな影響を受けることになるのです。
一時的および定期的な「都度」の場合は人員が確保しにくい
手書きによる申し込みや手続きが必要な状況で考えられるのが「突発的および一時的」であり、システムが構築されていなかったり、都度都度で人員を確保するのが大変だったりすることです。しかし、申し込みが集中するのが一時的な場合、正社員として常に雇用しておくことが難しいのも事実であり、システムを構築するために投資することが厳しいのも現実と言えます。
例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染者などの集計においても、そもそも基盤がなく、人手が足りない状況であるため計上が漏れることが多々ありました。さらにシステムは構築されているものの、入力するための手順が煩雑であり、入力する時間がないために実数が把握しにくくなっているのです。
企業や組織として同じような状況に陥ってしまう場合、信頼を損ねてしまうだけでなく、顧客やユーザー、ファンやリピーターを失う結果になります。
手書き申込書の集計に困った時に役立つ考え方
次に手書き申込書の集計に困った時に役立つ考え方をご紹介します。
頭数や人員数で処理することに固執しない
古く、アナログで非効率なやり方・考え方が根底にあると課題や問題の解決はできません。まずは頭数や人数で処理することに固執しないことから始めましょう。例えば、後述するアウトソーシングやIT技術を利用する前に、不要な手順はないか、最適化や効率化できる部分はないかを把握し、精査すべきです。その上で活用できるIT技術を模索したり、アウトソーシングすべきか検討したりすることで、課題や問題の解決につながります。
適切に個人情報を扱えるようにした上でアウトソーシングする方法がある
手書き申込書の集計において「個人情報」を取り扱うことが理由でアウトソーシングできないと悩むこともあるでしょう。昨今では個人情報を適切に扱えるようにする技術、そして教育や指導を行っているアウトソーシング先も存在するため、過度に不安になる必要はありません。むしろ、突発的かつ一時的な処理のために人員を揃えて、個人情報の取扱いに不慣れな人材に任せるより安心です。同様にアウトソーシングであれば、突発的かつ一時的な処理のために「人的リソースを確保し、かつプロフェッショナルに任せること」ができるということも覚えておいてください。
IT技術やデジタル化による最適化や効率化を忌避しない
個人情報に関する悩みとともに、IT技術やデジタル化の導入に積極的でないケースもあります。ITに疎い、ITが苦手、もしくは突発的かつ一時的な処理のためにITやデジタルに投資するのは現実的ではないと忌避してしまうこともあるかもしれません。しかし、手書き申込書の集計は、ほとんどが同じ手順の繰り返しです。同じ手順を何度も繰り替えしているようなら、OCRによってデジタル化を行い、AIやRPAによる自動化ができるということを知っておきましょう。
実際にバックオフィス系の業務が主である銀行や不動産などの業界においては、OCRやRPAの導入によって事務処理に要する時間を年間で数百から数千時間も削減しているケースもあります。突発的でもすぐに対応できる仕組みがあれば、人材不足に関する悩みも解消できるということを理解しておきましょう。
入力業務の負担を軽減する技術や仕組み
次に入力業務の負担を軽減する技術や仕組みについて解説します。
オンラインやアプリ化によるデジタルファースト
手書き申込書の集計における入力業務の負担に関する悩みは、オンラインやアプリ化による「デジタルファースト」で解決できます。ただし、インターネットやスマートフォン、パソコンが苦手な方には不向きですが、デジタルネイティブ世代をターゲットおよび顧客層としているのであれば、大幅に時間や労力の削減につながるでしょう。
視点を変えてみますと、オンライン化やアプリ化を進めることで、手書きによる申し込みをしたい人だけに注力すれば良いということでもあります。一度に全部解決しようとするのもOKですが、半分、または一部だけでも負担を減らすという考え方を持つことも大切です。
OCRやFAXの電子化による業務標準化・最適化・効率化
OCRやFAXの電子化も入力業務の負担を大幅に軽減できます。紙からシステムへの転記する部分が大幅に削減されること、同時に目視によるチェックも少なくなることが理由であり、時間や労力の負担を軽減する効果も期待できるでしょう。また「人数はいるが、特定の部門・部署に任せきり」という状況であれば、業務標準化することで、一時的に人員や作業負担の割り当てを見直すことで解決できる可能性も高いです。同様にOCRやFAXの電子化自体が処理に要する時間を削減できるため、普段の人員数で忙しい時も対処できるようになるのも利点と言えます。
バックオフィス系業務のアウトソーシングを利用
突発的かつ一時的、もしくは常に人員不足でリソースが足りないという状況下であれば、バックオフィス系のアウトソーシングの利用もおすすめです。一般的な企業や組織におけるバックオフィス系業務や事務系の作業であれば、対応するアウトソーシング先も多いので不安もありません。
また、個人情報保護やセキュリティ関連の心配もなく、かつ自社対応および内製で処理するよりも早く結果を得られる可能性も高いです。そのため、ボトルネックになりがちな集計作業を早く終えることができるため、結果的に事業活動全体のスピードアップにもつながります。
まとめ:繁忙期や過渡期に応じて調整できる体制を整えよう
今回は手書き申込書の集計に困ってしまう理由、手書き申込書の集計に困った時に役立つ考え方、そして入力業務の負担を軽減する技術や仕組みについてお話しました。
手書き申込書のデータ化、集計作業は単純ではあるものの時間のかかる作業であり、社員の負担や属人化につながる可能性があります。こうした業務については外部委託およびアウトソーシングを利用するというのも1つの方法です。
当社が提供する帳票のデータエントリー業務を効率化するソリューション「DEFACT」シリーズの『WOZE』であれば、入力事務に関する作業や業務の代行が可能です。手書き申込書のデータ化や集計にお悩みの場合お役に立てますので、ぜひともこの機会にご相談、お問い合わせください。