紙のデータ化は必要なのか? 古くアナログで非効率なやり方・考え方から脱却する方法
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紙の伝票や書類、帳票による作業が当たり前の環境ですと「紙のデータ化は必要なのか?」と疑問に思うだけで、ペーパーレス化やデジタル化が進まないことがあります。しかし、同業他社やライバル企業が紙のデータ化によって労力や時間を大幅に削減しているとすれば、利益や売上に格差が生じてしまいます。
今回は紙のデータ化が必要か?という疑問への答え、そして古くアナログで非効率なやり方・考え方から脱却する方法についてお話します。
紙のデータ化が必要か?という疑問への答え
はじめに紙のデータ化が必要か?という疑問への答えをご紹介します。
少子高齢化による労働力人口の不足への対策のために必要
既存の従業員がある程度確保できている場合、あまり少子高齢化による影響を感じにくいかもしれません。しかし、将来的には少子高齢化による労働力人口は確実に不足します。同時に、現時点においても新しい生き方、新しい働き方とともに、コロナ渦の影響によるニューノーマルな働き方があり、デジタルネイティブ世代からすれば、「古く、アナログで非効率なやり方」を選ぶ可能性は低いと言えるでしょう。
近い未来に見えてくるのは「事務処理をする人材を確保できない」ことで、今までの作業量を処理できず、業務が遅延していくことです。業務が遅延していくということは、利益や売上に到達するまでの時間が間延びしていくということでもあります。同じやり方では同じ時間や期間の間に、同じ利益や売上を出すことはできなくなるということです。
結果的に利益や売上が下がるため、良い条件で募集ができない、条件が悪いから人が来ないという悪循環に陥ります。
離職率の低下や定着率の向上のために必要
紙のデータ化およびペーパーレス化は、業務の最適化や効率化が実現する仕組みです。同時に従業員の事務処理に要する労力・ストレス・心身の疲弊を軽減してくれるため、働きやすい環境の構築にもつながります。言い換えれば、紙をデータ化しない、ペーパーレス化しないということは、労力やストレス、心身の疲弊を従業員に継続的に負わせてしまうということです。
負担が増えるということは、離職する可能性が高まり、定着する可能性が低くなります。常に人員不足であり、かつ新人が育つ前に辞めてしまう、または新人が育つ前に既存の従業員が離職してしまうネガティブな環境になってしまいます。
時間的なコストの削減と生産性の向上のために必要
紙のデータ化は時間的なコストの削減に役立つ技術です。時間的なコストが削減されるということは、本業やコアな業務に集中できる時間を増やせるということでもあります。限られた人員の中で利益や売上を増やすためには、生産性を向上させるしかありません。
そのため、紙のデータ化やペーパーレス化によって、時間的な余裕を作ること、生産性のある仕事に集中することは必須と言えます。極端なことを言えば、紙のデータ化に要する時間が削減された企業と、いつまでも目視によるチェックと手入力にこだわって時間を浪費する企業では、前者の方が圧倒的に生産性が高いのは明白です。
政府官公庁および地方自治体のデジタル化に対応するために必要
昨今では政府官公庁および地方自治体のデジタル化への注力が進み、デジタル手続法などオンラインやデジタルによる行政への手続きや申し込みも現実的になりました。完全なペーパーレス化が実現すれば、行政に関する事務処理の負担は大幅に軽減されるでしょう。
しかし、紙によるデータ化をしなければ行政のデジタル化に対応できません。今までのやり方で申請や手続きをしなくてはならず、やはり時間や事務処理に要する労力を浪費してしまいます。
DX推進の基盤や前提となる技術として必要
紙のデータ化について、「たかがペーパーレス化」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、完全なるペーパーレス化でなくても、デジタル技術を導入できない環境であること自体が問題であることに気付いていないのは大きな問題と言えます。
単純な話、紙のデータ化ができなければ、DXの推進は不可能です。なぜなら、ほとんどが紙をデータ化してあることが前提で作られた技術であるのが理由です。もちろん、OCRやFAXの電子化など、「紙をデータ化するためのDX技術」も存在します。DX推進の一歩として紙のデータ化を行うこと、前提となる技術としてOCRやFAXの電子化を前向きに検討しましょう。
古くアナログで非効率なやり方・考え方から脱却する方法
次に古くアナログで非効率なやり方・考え方から脱却する方法について解説します。
IT技術やデジタルに対する誤解や勘違いを正す
古くアナログで非効率なやり方・考え方を言い換えると「今までは正しかったやり方」と言えます。そのため「IT技術やデジタルへの投資は無駄なコスト」という誤解や勘違いになってしまうのです。まずはIT技術やデジタルに対する誤解や勘違いを正して、紙のデータ化を進めることが求められます。
OCRやFAXの電子化による具体的な事例をチェックする
IT技術やデジタルに対する誤解や勘違いを正すためにも、OCRを提供しているベンダーのホームページにある導入実績や事例を見てみてください。どれくらいの効果があったのか、具体的に何が楽になったのかが明確に記載されています。コストについても採用や教育に関するコストと比べれば、格段に安く、パフォーマンスに優れていることが理解できれば、誤解や勘違いを正すことができるでしょう。
具体的な事例を元に現場や実務での時間的なコストや作業負担を比較する
具体的な導入実績や事例をチェックした後、提供元のベンダーと相談しながら、現場や実務での時間的なコストや作業負担との比較を行いましょう。紙のデータ化にほとんど着手していない状況であれば、想像以上の効果が得られることがわかるはずです。現実問題としても、各種技術やサービスは「自社で対応するよりも正確で早く、コストが低くなる」ように設計されています。言い換えれば、場合によっては人力かつ人件費に投資するより効果的であり、かつ現実的であることも理解しておきましょう。
業務体制や作業手順に相性が良さそうな技術・サービスの提供元を選定する
紙のデータ化に関する技術やサービスはとても豊富です。選びきれないほどの種類がありますが「自社の業務手順や作業体制に相性が良いか」を前提に提供元を選定しましょう。同様に同じ技術であっても、例えばOCRの精度が高い、または他のペーパーレス化できる技術・サービスを提供しているなど、複合的に考えることが大切です。
選定した技術・サービスでの費用対効果を精査し、導入段階に進む
技術やサービスの提供元を選定したら、次は費用対効果を精査し、導入段階に進みます。導入段階まで進める中で、信頼できる提供元およびベンダーであるのか、導入や運用時にしっかりとしたサポートがあるかも見極めるべきです。実際に諸条件すべてを満たしているのに、サポート力がない、対応が悪いとなると、実務での運用時に支障が出てしまいます。機能や性能、コストも大事ですが、長く使い続けられるかどうかをしっかりと精査することをおすすめします。
まとめ:紙のデータ化が必要であると理解し、具体的な準備を進めよう
今回は紙のデータ化が必要か?という疑問への答え、そして古くアナログで非効率なやり方・考え方から脱却する方法についてお話しました。
紙のデータ化は「アナログから脱却できるかどうか」の境目、指標でもあります。この先の未来において「必要であるとともに前提である技術」であると理解し、段階的にペーパーレス化やデジタル化を進めていくことが大切です。
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