個人情報の漏洩や流出リスクにどう備えるべきか 具体的な対策を解説
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個人情報を取り扱う企業や組織にとっては、個人情報の漏洩や流出に関するリスクが常に存在しています。
そうしたリスクを防ぐためには何をすべきなのか、情報システム部やセキュリティ担当だけでなく、今一度全従業員が周知徹底すべき時代であり、自分には関係ないという甘い考えを捨て去る必要があると言えるでしょう。
今回は、個人情報の漏洩及び流出に関するリスクや具体的な対応策についてご紹介します。
個人情報漏洩及び流出に関するリスク
まずは個人情報の漏洩及び流出に関するリスクについて、基本的な内容を押さえておきましょう。
企業や組織としての信頼の失墜
個人情報の漏洩及び流出が起きた場合、企業や組織としての信頼が失墜するのは間違いありません。同時に、業界や業種問わず、市場的なシェアや立場に影響が出ることもあるでしょう。また、継続して商品の購入やサービスを利用してくれるユーザーや利用者においても、不安な気持ちを抱えたまま継続をしなければならなくなります。
利用者に対して「満足」を提供することが企業の理念であるなか、不安を感じさせたり迷惑をかけたりしてしまっては、企業としてのありように大きな傷がついてしまいます。従業員も不安を感じるでしょうし、取引先に対しても迷惑をかけることになってしまいます。
二次的な被害の発生による賠償問題
個人情報の漏洩や流出によって二次的な被害が発生する可能性もあります。場合によっては金銭的な賠償問題となり、巨額の賠償金を支払う責任が伴うことも考えられます。お金を払えば良いということではありませんが、企業や組織の資金的な体力が浪費されてしまうのは確かですし、不要なコストを生み出してしまっているということ、せっかくの売上や利益が企業や組織として今後に有効活用できないという事態になりかねません。
また、従業員や株主などに還元すべき利益が損なわれることで社外だけでなく、社内や関連する人からの信頼も失うということ、場合によっては給与やボーナスの減額、株価の暴落など金銭的な損害・被害を与えてしまうことも否めない状況と言えるでしょう。
企業や組織としての存続が危うくなる場合も
企業や組織としての信頼を失い、金銭的な体力を失い、社内や組織内など関連する人からの信頼も失うとなれば、企業や組織としての存続が危うくなる場合も想定されます。もちろん、情報漏洩や流出が起きた企業や組織のすべてが存続できないケースやパターンだったとは言えません。立ち直るための努力のおかげで信頼を回復し、ある程度持ち直した企業や組織もあるからです。
しかし、前項でも伝えた通り、それらの労力や努力は本来であれば不要なものです。健全な企業や組織として成長し、利益を上げるためにはそれなりの時間も資金も必要です。個人情報の漏洩や流出がなければ、さらなる成長をしていたかもしれない。または利益を上げて社会や従業員、株主にも還元できたかもしれない。そうしたことを予測し、当たり前の対策を当たり前にしていれば防げたはずと、後悔しないようにすることが何より重要です。
個人情報漏洩及び流出を防ぐための対応策
次に個人情報の漏洩及び流出を防ぐための対応策をご紹介します。
システム及びソフト面のセキュリティ対策
まずは大前提としてOSやソフト、基幹システムなどソフト面のセキュリティ対策を万全にすることです。それぞれをアップデートし最新の状態にすること、セキュリティホールや脆弱性に関する情報を収集し常に対策が取れる人員配置やセキュリティ人材の育成を意識しておくことが大切です。
物理的なハードウェアやネットワークのセキュリティ対策
見落としがちなのが物理的なハードウェアやデバイスの管理及びネットワークの管理などセキュリティ対策です。個人のPCでも社内のネットワークに接続できるようになっていないか、無線LANやWiFiなどパスワードが使い回しにされ、誰でも好き勝手にネットワークを利用していないかなどチェックしましょう。
内部不正やサイバー攻撃などのセキュリティ対策
内部不正やサイバー攻撃などのセキュリティ対策も必須と言えるでしょう。どちらもソフト面とハード面の両方を対策するだけではなく、利用する従業員やユーザーのセキュリティ意識が狙われることもあり、システム的な監視や防御とともに、利用者の意識を高めなくてはなりません。内部不正をしてもハイリスクノーリターンであること、システム的に監視できる仕組みを導入し、すぐにバレるということを周知徹底しましょう。
サイバー攻撃についてもセキュリティ対策するための情報システム部やセキュリティ担当と密に情報の交換や共有を行い、いつでも連絡し対応できる体制を整えることがベストです。
個人情報の漏洩及び流出の対策で不安や悩みを感じた時にチェックすべきこと
次に個人情報の漏洩及び流出の対策で不安や悩みを感じた時にチェックすべきことをご説明します。
情報システム部やセキュリティ担当が配置されているか
そもそも、情報システム部やセキュリティ担当がいない、という場合もあるでしょう。急激にIT技術を導入した、または少しずつ導入を進めているがセキュリティに関する意識が伴わないまま新しい技術を利用しているケースも少なくありません。
最低でも情報システム部及びセキュリティ担当を配置すること、または雇用や育成によってセキュリティ人材を確保しておくことを忘れないようにしましょう。
IT資産管理及び情報資産管理のソフトやツールは導入されているか
次にチェックすべきなのは、IT資産管理及び情報資産管理のソフトやツールが導入されているかどうかです。なぜなら、セキュリティ人材がいたとしても、管理するソフトやツールがなければ適切なセキュリティ対策を行うことができないからです。
例えば、当社が提供するIT資産管理ツール「AssetView」であれば、個人情報の漏洩や流出に関するリスクへの対策が可能になります。内部不正や情報漏洩全般のセキュリティ対策となる機能を備えていること、PC操作ログや監視が可能になり、外部からのデバイスの管理も可能、リモートワークやテレワークでも安心、安全に作業や業務を行うことができます。
もし、IT資産管理や情報資産管理も含めてセキュリティ対策にお悩みであれば、この機会にぜひお問い合わせ、ご相談ください。
社内や組織内の従業員の不満やITリテラシーの不足を把握
セキュリティ人材の確保、IT資産管理や情報資産管理ソフトやツールの導入、その次に必要なのは、社内や組織内の従業員の不満やITリテラシーの不足を把握することです。なぜなら、ソフト面やハード面を強化してもすり抜けて内部不正を起こしてしまう人、または悪意はなくてもITリテラシーが不足しているためにサイバー攻撃の標的となってしまう人がいるためです。
内部不正を起こすような雰囲気やきっかけとなることはないかをチェックしたり、話しやすく仕事をしやすい環境を作ることが大切です。同時に、ITリテラシーの不足においても、わからない時は気軽に聞ける雰囲気、何度でもわかるまで教えられる関係を構築しやすくすることを意識してみてください。
まとめ:個人情報の漏洩や流出は情報資産だけでなく企業や組織としての信頼を失う
今回は個人情報の漏洩及び流出に関するリスクや具体的な対応策についてご紹介しました。
昨今ではリモートワークやテレワーク、在宅ワークなど、オフィス内のみで働くべきという風潮が変化しつつある時代です。社内や組織内におけるセキュリティレベルや従業員個々のセキュリティ意識が薄くなっている可能性もあり、あいまいなままで作業させていないか、しっかりと管理されたデバイス、IDやパスワード、権限の割り振りを行っているかも含めて、IT資産管理及び情報資産管理を意識する必要があります。
雇用する側も雇用される側も、安心・安全に働けるということ、同時に全従業員がセキュリティに関心を持ち、個人情報の漏洩や流出をさせないという意識を持つこと、持ってもらえるように工夫することを忘れないようにしましょう。個人情報の漏洩や流出は情報資産だけでなく、企業や組織としての信頼を失うということを周知徹底することをおすすめします。