株式会社kotrio
interview 株式会社kotrio
Date 2022 . 10. 7
2000年に京都で創業した株式会社kotrioは、医療福祉業界に特化した人材派遣会社です。「人材派遣」「人材紹介」「人材育成」の3つの事業を行っており、仙台から福岡まで全国各地に18の拠点を展開。「1人でも多くの方に介護の現状を知ってもらい、1人でも多くの"介護職のプロフェッショナル"を世に送り出すこと」を使命に、「kotrio」「介護業界」「求職者」という3つのネットワークから、医療福祉の未来の変革を目指しています。
目的
課題
効果
長谷川 龍太 様
システム部 課長
中村 愛理 様
総務経理部 主任
友成 麻衣 様
総務経理部
介護施設と求職者をつなぐ人材派遣会社、株式会社kotrio。2000年創業の会社ですが、2019〜2022年までの売上高は過去3年平均140%増で推移しており、関西・関東・東海・九州・東北に支店を次々と開設するなど、ここ数年で事業規模が急拡大しています。しかし急激な事業成長にシステムや業務フローの整備が追いつかず、現場の社員には大きな負担がかかっていました。同社システム部課長の長谷川 龍太氏にWOZE導入当時の状況を伺いました。
長谷川氏
当社では毎月、派遣スタッフの皆さんに当社指定様式のタイムシートを手書きで記入・提出していただいています。それをとりまとめたものを本社の総務経理部にFAXで送付し、勤怠管理ソフトに全て手入力するという作業を行っていました。
しかし、支店の増加に伴い派遣スタッフも急増し、現在では約3300名にのぼります。3300名のタイムシートをかなりタイトな納期で毎月手入力しなければならず、担当者の業務負担が非常に大きくなっていました。この問題をシステム的に解決する方法を探していました。
Web勤怠管理システムなども視野に入れていましたが、まずは現在の業務フローを変えずに、入力業務の負担を軽減したいと考えた長谷川氏。たまたま読んでいたIT系メディアの記事で、 AI OCRと在宅ワーカーによる人のチェックで高精度に帳票をできる「WOZE(ウォーゼ)」を知ったといいます。
長谷川氏
WOZEは専用用紙が不要で、従来から使っていた当社のタイムシートをそのまま使い続けられるのが大きな魅力でした。実用可能な品質なのか試用してみたくなり、3か月間のトライアルをお願いしました。結果、想定以上に手書き文字の読み取り精度が高く、正式に導入をしました。
同社では京都の本社でWOZEを導入し、主に総務経理部の3名が利用しています。タイムシートの入力業務を担当している総務経理部の中村愛梨氏と友成麻衣氏に伺いました。
中村氏
今までは約3000枚のタイムシートを2〜3名で手入力していました。ひとりあたり約1000枚のシートを手打ちしていたため、体力的にも非常にきついものがありましたが、WOZE導入後は入力作業がほぼなくなり、負担が大幅に軽減されました。
また、ケアレスミスの心配もなくなりました。例えばいつも『9:00-18:00』のシフトで働いている方が変則的に『8:00-17:00』のシフトになっていたりすると、思い込みによるタイプミスの懸念がありますが、WOZEであれば機械的に読み取ってくれるため安心感があります。
今後、業務拡大に伴って新しい担当者が入社しても、WOZEを使えばベテランと同じ質の仕事がすぐにできるようになると感じています。
友成氏
タイムシートは全て手書きで記入されているのですが、わかりにくい文字でもWOZEが正確にデータ化してくれるので、とても助かっています。
総務経理部ではタイムシートを勤怠管理ソフトに入力後、給与計算を行い、15日までに給与を支払える状態にしなければなりません。一連の作業を5営業日以内に終えなければならず、タイトな時間の中で焦りながら行っていました。WOZE導入後は入力にかかる時間が丸1日分削減されたため、落ち着いて作業できるようになり、計算ミスなどヒューマンエラーの防止に役立っています。
長谷川氏
仮にタイムシートの様式を変えてしまうと3300名の派遣スタッフに書き方指導を行ったり、正しい記載方法を徹底してもらう必要があります。しかし毎月多くのスタッフが入れ替わる当社の事業特性上、それは現実的には難しいものがあります。従来のタイムシートを使用しながら入力業務を効率化できたのは大きなポイントでした。手書き帳票が一定数存在している企業は、検討すべきサービスだと感じています。
第一次ベビーブームで誕生した「団塊の世代」は2022年現在73〜75歳で、要介護となる方も多い年齢になっています。高齢者人口の増加は今後もしばらく続く見込みで、医療・福祉専門の人材派遣業者でもある同社も、さらなる事業拡大を行っていく考えです。
長谷川氏
今後の事業拡大に向け、人でなくてもできる単純作業は積極的に自動化し、効率的な業務フローやシステム基盤を作っていきたいと考えています。優秀な人材がより創造的な業務に注力できる環境を、引き続き整備していく予定です。