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2016年7月アーカイブ

ランタナ(七変化)

七変化

かたくなに 可憐かれんに咲けり 七変化

暑い夏が始まったというのに、都会の街角にはランタナを見かけることがある。

紫陽花に似ているが、紫陽花と比べると小ぶりでしっかりとした花で、

赤や白やピンクの花がいつまでも目を楽しませる。

紫陽花を梅雨の貴婦人だとすれば、

ランタナは可憐な明るい少女といったところか。



緑の風

緑の風

緑風を 招き入れたり 枝ばらい

新宿中央公園のうっそうとしたけやきの大木に、

長いはしごを掛けて「センテイ」をしていた。

夏本番に備えて風の通り道を作っているのか、

すっきりした姿は緑の風が通りやすくなっていた。



どぜう鍋

どぜう鍋

夏の宵 酒一合と どぜう鍋

夏の夕暮はどういうわけかどじょう鍋が食べたくなる。

鍋いっぱいのどじょうに輪切りのねぎを山盛に乗せ、

わりしたをたっぷりかけて、ねぎがしんなりするまで煮る。

かんをした日本酒が五臓六腑にしみわたり、

どじょうをたんのうすれば陶然とした気分にひたることになる。



蝉の声

蝉の声

梅雨明けや 耳をすませば 蝉の声

ようやく梅雨が明けた。強い夏の光が窓越しに差し込んでくる。

梅雨が明ければ本格的な夏が始まる。

さあ、窓を開けて、蝉の声に耳をすまそう。



猫地蔵

猫地蔵

灼熱も 涼しかりけり 猫地蔵

このところ暑い日が続いている。梅雨が終れば、更に暑さが厳しくなる。

真言宗のお寺の前に猫の地蔵が置かれていて、

暑さなど関係ないといった表情で、佇んでいた。

悟った猫は暑さを感じないのであろうか。



梅雨空

梅雨空

鈍色にびいろの 雲垂れ込めて バン走る

梅雨空が続いている。

山梨県の古い宿場町は人通りも少なく、街角をライトバンが走り抜けていった。



アガパンサス

アガパンサス

アガパンサス 異国の青と なりにけり

アガパンサスはあじさいの終る頃、日本中の街角を飾り始める。

南アフリカから海を渡って、いつの間にか日本に根づいてしまった。

その花はあじさいの青に似て、日本の色に染まってしまったように思える。



那須

那須

せせらぎに 重き風吹く 那須の梅雨

そろそろ梅雨が明けようとする那須の山中を歩いた。

空気はいくぶん冷気を含み、せせらぎにはほととぎすの鳴き声が響いた。

しかし、梅雨は梅雨であり、川面を渡る風は重く、湿気の多い匂いがした。



遊行柳

遊行柳

夏風や 遊行柳ゆぎょうやなぎも 揺れにけり

西行が訪れ、芭蕉が心を寄せて立ち寄った、遊行柳を見に行った。

一面の緑の田んぼの真中に、大きな柳の木が何本かかたまって立っていた。

暑い日で、風までが暑く吹いていたが、

その風が吹くたびに大きな柳の木がゆさゆさ揺れていた。



殺生石

殺生石

石匂う 千体地蔵の 夏化粧

那須温泉の殺生石を見に行ってきた。

硫黄が匂う教伝地獄の下には、

千体の地蔵尊が一つの方向に向って一心に祈っていた。

不思議なことにこの地蔵達はみな赤い烏帽子えぼしをかぶって、

まるで夏の化粧でもしているかのようであった。



那須黒羽

那須黒羽

あじさいを 招き入れたり 旅の宿

奥の細道の旅で芭蕉が逗留した那須黒羽の浄坊寺家を訪れた。

広い庭には一面あじさいが青や紫の花をつけ、

時折吹く風が梅雨の湿気を吹き飛ばすように思われた。



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