2014年5月アーカイブ

ばら

ばら

ばら一輪 白き孤高の 香りかな

五月はばらの季節だ。門や塀につるばらが花を咲かせている。

色とりどりに芳香をふりまいている。五月の風に揺れている。

しかし、このばらはたった一輪だけ、緑の中に白く咲いていた。

大輪のばらで、なんだかとても孤独に見えた。

同時に気高ささえも漂わせていた。



五月晴

五月晴

校庭の 砂まで青し 五月晴

先週末に小学校のプールに泳ぎに行った。

気持良く晴れて、まっさおに澄み渡った空には白い雲が浮かんでいた。

空はどこまでも青く、校庭の白い砂まで青く見える程だった。



水遣り

水遣り

水遣りて 話かければ 初夏の風

毎朝寄せ植えの花に水を遣ることにしている。

この頃は義務的にやるのではなく、

「元気か?」とか「おはよう」とか話かけている。

不思議なことに、成長が早くなり、みるみる緑が増え、

花をたくさん咲かせはじめた。

今日は初夏の風が気持よく吹き抜けていった。



鴉の森

鴉の森

鴉啼く 森を見おろす 五月晴

五月晴の空の下、足利の森の中に花畑が広がっていた。

ポピーや芍薬が咲き乱れ、五月のさわやかな風に揺れていた。

突然、鴉が啼いた。

すると森のあちこちで、鴉が啼き出し、気味の悪い大合唱が始まった。

しかし、五月の空も風も、そんな鴉の啼き声はどこ吹く風と、

泰然自若としたものであった。



春霞

春霞

春霞 川の流れの 果つる先

今日は春霞がかかっていて、一面ぼうっとかすんでいる。

遠くの川の流れは水平線にかさなって、空だか水だか判然としない。

まるで、中国の詩人李白の「黄鶴楼」の一節

「唯見長江天際流」(唯見る長江の天際に流るるを)

のように、悠久を感じさせる。



点描

点描

藤の花 散りて川面を 画布となす

今年最後であろう藤の花を見に栃木まで足を伸ばしてきた。

通常の藤はもう終わりで、白藤や黄藤は今が盛であった。

散った藤は川面を紫に染め、まるで印象派の絵画のように点描していた。



たんぽぽ(2014年)

たんぽぽ

たんぽぽや とびゆく先は 風まかせ

たんぽぽの種は風にのって車の中に入ってくる。

かすかな風にも舞いあがり、とび去ってゆく。

たんぽぽの種は家の中にも入ってくる。

かすかな風にも舞いあがり、とび去ってゆく。

たんぽぽの種は風にのって、どこまでもとんでゆく。



藤

行く春や こんなところに 藤の花

春が足早に過ぎてゆく。桜のあとの新緑。木れんや花水木。

藤が咲いたと思ったらもう五月の鯉のぼり。

ふと隣の家の庭の片隅に目を移すと、たった三房の藤の花が、

春を名残惜しげに風に揺れていた。



春の土手

春の土手

つくしでも 捜してみるか 春の土手

久しぶりに多摩川土手を散歩した。

少し曇ってはいたが、暑くもなく寒くもなく、心地良い春風が吹き渡っていた。

ぶらぶら歩きながら「つくし」が生えているのではないかと、捜してみたが、

4月のおわりに生えている訳はなく、雑草や野草が風にそよいでいるばかりだった。