2013年2月アーカイブ

紅梅

紅梅

植樹かと 見まがう程の 梅の花

朝、玄関を出たら、前の家の庭に忽然と梅の花が咲いていた。

しかもかなりの数の梅が一度に咲いている。

昨日の朝は花の姿は影も形もなかったのに、

濃い緋色の花が絵に描いたようにあらわれた。

灰色の冬の朝が、明るい花によって、春が急に訪れたような気分にさせられた。

紅梅は突然開花する。



ぐい呑み

ぐい呑み

春色の ぐい呑み満たす 春の酒

春になれば、春の酒が恋しくなる。

春の酒は春色の器で飲みたいものだ。

ピンク色の花の模様のぐい呑みに、

好きな日本酒を満たして、春の宵を楽しもう。

そのうち、陶然とした気分が襲ってくるに違いない。



白梅(2013年)

白梅

白梅や ほころび誘う 春の風

関東でも梅が開花したとニュースが伝えていた。

早速出勤途中に近くの梅の木を見に行った。

早春の天気はきまぐれで、今日は寒さがぶり返し、

冷たい風がほころびかけた梅の蕾を再び閉ざしてしまった。

それでも、それぞれの梅の蕾は、もう開きそうな風情をみせている。

明日こそは暖かい春の風が開花をうながすに違いない。



早春賦

早春賦

北風や ひだまり寒く 早春賦

骨のケアには日光浴が良いというので、日光浴をかねて、

ウッドデッキの椅子に座わり珈琲を楽しんだ。

太陽は出ていたが、まだ風が冷たく、つい早春賦を歌ってしまった。

♪ 春は名のみの風の寒さや

  谷のうぐいす歌は思えど

  時にあらずと声もたてず

  時にあらずと声もたてず ♪



寒椿(2013年)

寒椿

あるじなき 庭に今年も 寒椿

母が亡くなってもう半年が過ぎた。

母の家にはもう人が誰も住んでいないため、どんどん朽ちてゆく。

庭の木々も草花も伸び放題で荒れてゆくばかりだ。

そんな中、今年も寒椿が花をつけた。

主のない庭に咲く寒椿はいつもと変らず花をつけたが、

一方で荒れてゆく家を見ると、なお悲しい気持が強くなる。



祈り

祈り

春風や 命をかけた 祈りかな

郊外のお寺に立寄る機会があって、お寺の庭を散歩した。

太陽が燦々と輝き、柔らかな風が境内を吹き抜けていた。

庭の隅に古びた観音菩薩像がひっそり立っていた。

何年前に作られたものなのか頬が一部欠け、身体全体に白いしみが浮いている。

それでも手を合わせ、ひたすら祈る姿は自信にあふれ、

微笑んでいるようにも見える。

祈りは命をかけた究極の救いなのだろうか。

観音菩薩が必死に祈る姿に深い安らぎを覚えてならない。



小楢

小楢

裸木は 群れなし語り 動き出す

葉を落とした小楢の森を散歩した。

裸木達はそれぞれ自分の居場所をしっかり確保し、

息づき、まるで何かを語り合っているような気がした。

そして、今にも動き出すのではないかと思った。

ここには夜中に来ることは出来ない。

昼間さえも怖いような気分に襲われる。



飛行機雲

飛行機雲

空分ける 飛行機雲や 旅の夢

真青な空に一筋の飛行機雲があらわれた。

ぐんぐん進む飛行機は空をまっぷたつに切り裂いて、

どこまでもどこまでも飛んでゆく。

あの飛行機はいったいどこまで飛んでいくんだろう。

そこには楽しい旅でも待っているのだろうか。